May 26, 2015

ミックスの練習:歌ってみた音源をミックスしてみた「忘却心中」

 蛋白さん(@_tanpaku)の歌ってみた音源をお借りしてミックスの練習。出来上がったのはこんな感じ。



 うーむ、完璧なミックスへの道は果てしなく遠い……。今回音源を自由に使わせてくれた蛋白さんには感謝です。ありがとうございました。

 完成したものを蛋白さんに聴いてもらったところ、ミックスのやり方を具体的に教えてほしいというリクエストをいただいたので、テキトーに解説してみることに。かなり怪しい部分もあるけれど、もしかしたら趣味でミックスやってる人達には少しは参考になるかも。

 で、ここから先はサンレコの記事を見習って「ですます」調で書いてみたりして(笑)。なお、DAW周りの用語については自分が使っているLogic Pro 9が基準です。

ミックスの下準備


 ニコニコ動画のボカロ人気曲はたいていの場合、歌ってみたなどの二次創作向けにオケが公開されているので、その公開されたオケをそのまま使わせてもらうことになります。今回の楽曲の場合は、公開データがMP3なので、これをDAW上で作業するためにWAV形式に変換する必要がありました。

 Logicの場合、サンプリングレートとビットレートが同一であれば、異なるフォーマットの音源データでも自動的に変換してくれるのですが、今回いただいたデータの場合は、オケが44.1kHz/16bitのMP3、ボーカルデータが48kHz/24bitのWAVだったため、そのままでは対応できません。そこでオケを単独でDAWに読み込み、48kHz/24bitに変換する形でバウンスしました。その際、DAWのステレオバスに「Gain」プラグインをインサートして、ザックリと-6dBほどレベルを落としています。これは、ボーカルとミックスする時点で必然的にDAW上にてオケデータのレベルを落として利用することになるので、最初から作業に必要となるレベルにまで最適化しておくのが目的です。また、この時点で出来ればオケのテンポ(BPM)をひろって設定しておきます。Logicはバウンスする際にテンポ情報も一緒に書き出してくれるので。歌ってみたのミックスではテンポ情報に対してそれほど神経質になる必要はありませんが、ボーカルにディレイをかけるときに曲全体のテンポが判っていれば、簡単に4分や8分のタイミングでかけられるのでその準備という感じです。

 バウンスしてフォーマットを変更したオケデータと、ボーカルデータを改めてDAWに読み込んで、タイミングのずれなどがないことを確認。これでミックスの下準備が完了です。

ボーカルのミックス


 まずは、ボーカルデータのみをソロで聴いて収録状態を確認します。外部ノイズや極端なリップノイズがある場合にはデータ毎に編集ツール等を使って適宜調整しますが、今回は特に問題は無かったのでやっていません。

 続いて、素のボーカルの音質で気になる帯域をLogic純正の「Channel EQ(以下、EQとだけ表記ある場合はこのChannel EQ)」で微調整します。これはマイクの特性や収録した部屋の鳴りなどから不要な帯域がブーストされてしまっているのをフラットに戻す方向での調整となります。あくまでもこれからコンプやEQで音を作り込んでいく前の下地作りなので、不要な低音部分(50Hzぐらいから下)のカットと、気になる帯域別で0.5dB程度の補正といった感じです。気になる帯域というのが判りにくいかもしれませんが、妙に鼻にかかったような鳴り方をしてる帯域があったら、そこをわずかに下げることでスッキリさせるといった要領です。このEQを行うことで、全体の音質を変化させることなく、ヌケの良いボーカル素材とすることができます。このEQ設定はコピペで、全てのボーカルトラックの一番最初にインサートします。このEQ設定が出来れば、あとはオケに対して適切な音量バランスをとれば基本的なミックスは終了ですが、さすがにこれでは色気も何もあったものじゃないので、ここから各種エフェクトをかけて、楽曲にあった世界観を作るあげていくことになります。

 この下地作りをするようになったのは、YouTubeに公開されているMixbusTvというチャンネルの「HOW TO MIX TRAP HIP HOP VOCALS ON A 2 TRACK INSTRUMENTAL」シリーズを見てその方法を知ったからです。興味のある人は是非見てみてください。残念ながら英語での解説になりますが非常に勉強になります。ここまで詳しくボーカルのミックスを無料で学べる機会はなかなか無いと思います。

 さて、今回の楽曲は、Aメロ、Bメロ、Cメロに展開する形式ですが、Aメロはやや特殊なエフェクトをかけるため、基本となる音作りはBメロから始めました。

 まず基本EQの次に使うエフェクトはコンプ。ボーカルの色づけを考えて、まずはオプト系のWAVES「CLA-2A」で軽く均しつつボーカルのつやを引き出してから、その後にWAVES「CLA-76」をインサートして反応の遅いCLA-2Aでは間に合わないようなアタックの早いフレーズに対応する形としました。CLA-76はよくありがちな潰して歪ませるようなものではなく、あくまでもCLA-2Aの補完的な使い方。この方法は、エンジニアの中村公輔さんから教えてもらった技を応用しました。コンプの使い方については、サンレコ2015年7月号でも中村さんの解説による特集記事「コンプは“動作タイプ”で使い分ける!」があってとても参考になります。

 コンプのあとにディエッサーをインサートして耳に痛い部分を補正したら、その後に若干の倍音を付け加えるためにサチュレーション系のKlanghelm「IVGI」、さらに味付け用EQとしてSonimus「SonEQ」を使って中高音部分をほんの気持ち程度強調しました。IVGIとSonEQはあくまでも派手なオケの中でボーカルが沈み込まないように少しゲタを履かせるといったニュアンスで、ハッキリとかけたのが判る感じではありません。

 ここまで音が出来たら、今度はオケの中でボーカルが馴染むようにAUXセンドを使って残響系のエフェクトを付け足します。今回は8分の短めのステレオディレイの後にホール系のリバーブを加えました。その後にLogic付属のコンプをインサートし「FET」で極端に短めのアタックとリリース、6:1ぐらいのレシオにして、サイドチェーンをボーカルにして、歌ってないときだけ残響音が鳴るような処置をしています。これによって歌詞がはっきり聞こえつつ、ボーカル全体にはなんとなく余韻を感じるような存在感を持たせました。これも先に紹介したYouTubeのMixbusTv動画で詳しい使い方を見られます。

 さらに、別のAUXセンドで送ったボーカルにvacuumsound「ADT」で擬似ダブリングさせた音に、Softube「Saturation Knob」で歪ませたものを、薄〜くミックスに混ぜて、ボーカルの線が気持ち太くなるようなニュアンスを狙っています。これは隠し味的なもので、お汁粉に塩をほんのちょっと入れると甘みが増すというのと同じ。ちょっと正確ではありませんが、このトラックだけソロで聴けば判るけれどミックスの中で聴くと判らないようなレベルと言うと通じるでしょうか。

 以上でBメロ部分の音作りは完成。この設定はそのままCメロでも使います。BメロとCメロの違いは、別のAUXセンドを付け足して、さらにホール系のリバーブで残響を増やしているところ。こちらのリバーブは、一旦WAVES「CLA-3A」を使って残響音を強調した後に、やはりLogicのコンプでサイドチェーンを使ってボーカルによって鳴り方を制御しています。

 Aメロは、基本EQの後にWAVES「CLA-76」の必殺ボタン全押し(笑)設定でボーカルを潰しています。その後にEQで100Hz以下と1.3kHz以上をバッサリとカットしつつ、中音部で不要と感じる帯域を抑える形に補正。この後にLogicの「Tremolo」を1/64のレートで強めにかけ、TSE AUDIO「TSE 808」で思い切り歪ませています。Sonimus「SonEQ」で全体の音をまとめた後、最後にもう一度WAVES「CLA-76」のボタン全押しでかけて、極端にフラットな音像に仕上げてます。しかし、これだけだとあまりにもデッドな音像になってしまうので、ここから隠し味を付けます。

 Bメロと同じようにAUXセンドでステレオディレイとリバーブを使いますが、今回は歌詞のノリが強調されるように4分と8分の大きな譜割のディレイにします。しかし、このままでミックスに戻すとキレのある感じになりません。そこで、ノイズゲートをかませ、ボーカルをキーにしたサイドチェーンで制御します。これによって、歌っている間だけディレイが聞こえ、歌詞が途切れるとディレイもバッサリ聞こえなくなるようにしました。オケの中で聴くとディレイ音はほとんど判らなくなりますが、微妙なノリが生まれてボーカルにグイグイくるような感触が加わります。

 ボーカル素材はこのほか、ハーモニーなどありますが、基本の音作りは上記のパターンを組み合わせることで調整しています。

 ボーカル素材全ての音が出来たら、次はオケに合わせてバランスを取ります。バランスをどうするかは人それぞれのセンスだと思いますが、Aメロ<Bメロ<Cメロと徐々にボーカルの存在感が大きくなるような形で全体の流れに合わせてフェーダーオートメーションを書きました。また、細かい部分の調整としては、オケのアレンジによって楽器の数が変化するなどしてレベルが極端に変わる箇所は、それに合わせてボーカルのレベルも微調整すると、全体の流れが自然に聞こえます。最終的には耳で聴いて音のバランスを揃えていくのがコツだと思います。

 ここまで出来たら、一旦オケをミュートして、ボーカルだけのミックスをバウンスします。この際、マスターバスにトータルコンプやリミッターはかけません。あくまでもボーカルのステムミックスを作る要領です。

全体のミックス&マスタリング


 新たにオケとボーカルステムミックスを読み込んで、その2つのバランスを取りながら同時にマスタリング的な処理を施します。

 まずはオケの音圧感を改めて確認します。これはオケをソロで最終的なレベルバランスにして再生しながらLogicの「MultiMeter」で一番音の大きな箇所のRMSを読み取ります。次にボーカルのステムミックスにWAVES「L2」をインサートして、ソロで再生しながらスレッショルドとシーリングを調整しつつ、最もレベルが大きくなる箇所のRMSが先ほどオケで確認した数値とほぼ同じようになるように調整します。なぜ、このようなことをするかというと、ニコニコ動画で公開されているオケ音源がほとんどの場合マキシマイズされてしまっているので、そのままボーカルをあてると音圧的に負けてしまうので、マキシマイズされているオケと同じような音圧にまでボーカル音源も個別にマキシマイズしてしまうことで、同じような音のあり方に揃えるためです。もし、公開されているオケ音源がマキシマイズされていなければ、こういったボーカルの特殊な処理は不要だと思います。

 ボーカルの聴感がオケのあり方と揃えた時点で、改めてボーカル側にディエッサーをインサートして耳に痛い部分を補正します。さらに、ディエッサーで甘くなりすぎた高音成分を補正するためPlugin Alliance「MAAG EQ4」で高音を若干ブーストしています。

 一方、オケの方は、Plugin Alliance「Brainworx bx_refinement」をインサートして、ほんの気持ちだけ高音を抑えるようにしました。

 改めてオケとボーカルのバランスをフェーダーで微調整した後、マスターバスにToneBoosters「TB_ReelBus」、Tokyo Dawn Labs「TDR Kotelnikov」、Plugin Alliance「Brainworx bx_digital」、vladg/sound「Limiter No6」をインサートして最終的な音質補正とリミッティングを行っています。味付けとしてはTB_ReelBusがかなり大きいかもしれません。

今回の反省点


 ニコニコ動画にアップして聴いてもらうという前提で仕上げていったので、最終的な音圧のあり方をRMS値で-10dB前途にくるようピーク設定したのですが、そのせいで繰り返し聞くとやはり耳が痛く、自分のミックスの技量の無さを思い知らされます。今後はもっと低めの音圧でもメリハリがあって気持ち良く聴けるレベルを目指したいです。  

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June 17, 2013

Kanye West「YEEZUS」をYouTubeで全曲試聴した

 これも時代ということか、Kanye Westの最新アルバム「YEEZUS」が発売を前にして全曲YouTubeで公開されていたので貪るようにまるまる聴いた。



 で、以下はリアルタイムで聴きながらツイッターにポストした感想のコピペ。ま、正直な話、自分はヒップホップに関して全然良いリスナーじゃないし、カニエのこれまでやってきた仕事もほとんど知らないのから、単なる与太でしかないので悪しからず…

うお、カニエ、予想外のオープニングだw

これ、ダフトパンクじゃなくて卓球でも良かったような感じだw

すごい低音入ってるね。LS3/5Aでは再生したくないような音www

やはりカニエは良い意味で色々とヒップホップな世界を裏切ってくるな

これはもしかしてゲイリー・グリッター的な?>Kanye West - Black Skinhead

ちなみにイギリス人はギャリー・グリッターと発音する

ダフトパンクのプロデュースした4曲良いね。彼ら本人のアルバムより良い。(※ あとから確認したら3曲の間違い)

その後聴くとフランク・オーシャンの入っているNew Slaevsはつまらない…

またプログレのサンプリングきたwwwwww

これはサンプルじゃなくて演奏してるのかな? クリムゾンとかそういうイギリスぽいけれどw

しかし圧倒的に音数が少ないな。これが影響するとヒップホップ界は大変だw

これか、「奇妙な果実」がモチーフで使われているのは。英語がネイティブで判ると圧倒的にインパクトあるんだろうな>Kanye West - Blood On The Leaves (feat. Tony Williams)

ボーカルの力でゴリゴリ行くというのが今回のカニエのアルバムなんだなぁ。

とにかく全編シンベなんだなw

どの曲もぶっといという表現が一番似合うなぁ…

あー、これはTGぽい>Kanye West - Send It Up (feat. King L & Iamsu)

まさにそういうサンプルを使っても明らかに従来のR&Bな文脈から逸脱してる感がすごいw>Kanye West - Bound (feat. Charlie Wilson)

最後はボーナストラック?>Daft Punk - Lose Yourself to Dance Remix Ft. Pharrell Williams & Kanye West & Flap Jack

このリミックス気持ち良いな。

B00CV5ZPA2Yeezus
Kanye West
Def Jam 2013/06/18

まず間違いなく2013年の話題の1枚になると思われ。
  
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May 29, 2013

ニコニコ動画の企画イベント「MIXバトル」に参戦してみた

 ツイッターでItsukiさん(@mu_cre_itkitk)にニコニコ動画で開催されている企画イベント「MIXバトル」を教えていただき、無謀にも参戦してみた。



 で、どんな感じでミックスしたかを自分向けのメモも兼ねて書いておくことに。

 まず、提供されている素材を手に入れてLogicに取り込もうとしたんだけど、これがちょっと一癖あって、バックトラックの2ミックス音源は48kHz/24bitのWAVなのに、ボーカル素材が44.1kHz/32bitのWAVという仕様。最初気がつかなくて、何度Logicへ取り込んでもボーカルデータを再生できなくてかなり悩んだ。で、Logicで44.1kHz/32bitの読み込ませ方が判らなかった(非対応?)ので、一旦全部Studio Oneに取り込んで、44.1kHz/24bitにダウンコンバート。ついでに、バックトラックの方も44.1kHz/24bitに揃えた。これで準備完了。

 次に、全部のトラックのレベルを適当に揃えて、リピート再生して楽曲を覚えることに。すでに他の人のミックス作品がアップされていたのだけど、そちらを聴くと無駄に対抗心から違うものを作らねばという気持ちになってしまうので、Itsukiさんの作品を1回聴いただけで、後は素材を聴いて自分のイメージ作りに専念。こういうタイプの楽曲は個人的に普段は全然聴かないのですごく新鮮だった(笑)。

 ボーカルパートは大きく分けて、喘ぎ声、Aメロ(ヴァース)、Bメロ(サビ1)、Cメロ(サビ2)、ラップの4つ。

 まずは曲頭と曲終わりのポイントとなる喘ぎ声の処理から決めていく。原曲では曲終わりの喘ぎ声の後も演奏が続くけれど、自分のミックスでは喘ぎ声の終わりでカットアウトにしてより余韻を強くすることにした。CLA-76で強めにコンプをかけ、Maag EQ4でヌケを良くする。あとはほんのちょっとだけLogicのStereo Delayで味付け。さらに手作業で一声ずつ左右にパンするデータを書き込み無駄に派手な動きをつけてみる。

 続いてAメロ。主ボーカルとコーラスの2声だったので、主ボーカルをセンター、コーラスを左にふった後ディレイで右にふって厚みを出す。これもCLA-76とMaag EQ4で調整。これだけだとつまらないので、主ボーカルをセンドアウトしてLogicのPitch Shifter IIかけて、さらにLogicのPedalbordのHappy Face Fuzzで歪ませた状態にして裏で薄く鳴る感じで隠し味を。残響系はLogicのSpace DesignerとStereo Delayで処理。

 ラップは3声。適当にパンで振り分けてバランスを取った後、センドで送って1つのチャンネルにまとめる。その後にCLA-76とMaag EQ4で調整。ヒップホップぽいニュアンスを目指しつつ、他人にもそう聞こえるかどうかは謎。

 Cメロも3声。このパートはなぜか気分はSPEED(笑)ということで、右、左、センターとパンで動きをつけて、掛け合いで歌っているような雰囲気にしてみた。ここもバカの一つ覚えでCLA-76とMaag EQ4。で、間奏部分のブレークに入る前「自分以外は皆無」の最後の部分をLogicのTape Delayで思い切りダブぽく飛ばしつつ、さらにそのディレイ音をPanCake 2で左右に揺らしてみた。実はここで、曲のBPMをちゃんと合わせずに作業してきたツケが露呈。ディレイとオートパンのタイミング決めるのが大変だったのは秘密ということで…。

 Bメロは全部で5声あって一番やっかいだった。気持ちだけはQueenのボヘミアンラプソディをイメージしつつも、単に無難にまとめるという消極的アプローチ。一番低い声をセンターにして、そこから左右にふって拡げるみたいな感じにした後センドで1チャンネルにまとめて、またまたCLA-76とMaag EQ4で調整。LogicのSpace Designerでリバーブ深めに。もっと上手なまとめ方あったかなと思いつつ、自分の技術と経験の無さからいかんともしがたい敗北感。

 いよいよ、ボーカルパート毎にオケとのバランスを詰める。オケの細かい部分でボーカルとぶつかる残響音などを場所によってミュートしてメリハリを付けてみたり。あと、本来はオケのドラムに合わせてボーカルがぶつ切りにガ・ガ・ガとなる演出だった部分は、イマイチ自分の味じゃないという理由にして(実は単に面倒だった?)ぶつ切り処理を見送る。

 さらに、オケとボーカルのバランスを詰めていく中で、喘ぎ声パートとラップパートはより声にメリハリがあるように聴かせたいということから、オケ側にLogicのCompressorをインサートして、ボーカルをサイドチェーンのトリガーにして、歌っているときはオケが後ろに引っ込むようにしてみた。自分としてはこれが一番気に入っている処理かも。後は、地味な効果としては、チャンネル全部にSatsonをインサートして、ボーカルはハイパスフィルターで低音をザックリ削った。

 最後はステレオバスアウトのチャンネルにTB ReelBusをインサートして、なんとなくアナログテープに落とした風な味付けにしつつ、続いてW1で軽くリミッター処理した後、LogicのLinear Phase EQで極端なピークをカットしてバウンスという流れ。

 これで完成のはずが、ニコニコ動画にアップするためには動画にしなければならないという最後の難関が。しかも、自分の場合は一般会員のためアップロード可能なファイルの最大ビットレートが600kbpsという大きな制約がある。なので、ここは割り切って動画の方は静止画にして、とにかく音声に可能な限り帯域を割くという方針でデータを作ることに。

 出来た動画を一旦アップロードして未公開状態で確認してみたら音が小さくてこもっている。これはダメだということで、バウンス済み音データをもう一度新規でLogicに読み込んでニコニコ動画用にマスタリングしてみた。LogicのLinear Phase EQ、Multipressor、Adaptive Limiterを使って、とにかく歪まないギリの線まで音圧をあげつつ、ボーカルのヌケをよくする方向で処理。これでバウンスしたデータを改めて動画に貼り付けて完成。

 プロの仕事に比べたら何と幼稚なことやってるんだろうというレベルだけれど、個人で趣味としてやる分には十分楽しめているからこれで良いのかなと思ったり。ちなみに全作業時間は動画データ作成部分を除くと5時間ぐらい。もっと良いものをもっと短時間で作れないとプロにはなれないなー(笑)。  
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May 18, 2013

どうでもいい話:テレキャスターというギターは面白い

 ま、本当どうでもいい話だけど、テレキャスターというエレキギターは、とてもベーシックなモデルなんだけど、弾く側が遊ぼうと思うとかなり色々と可能性を引き出せる楽器だなと。

 そんなことをこのビデオを見て思った次第。もっとも2人ともピックアップとか換装してたりしてて、素のテレキャスじゃない辺りはズルイんだけど(笑)。

Danny Gatton and Tom Principato Blazing Telecasters
  
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September 03, 2012

打ち込み&ミックス&ビデオの練習:disappeared

 今回も特別な外部デバイス無しのMacBook Proだけで作成。打ち込み作業は全部MBPのキーボードから。

 曲だけだとかなり退屈な感じなので、昔撮影したありもののビデオ素材を適当に編集してPV風にしてみた。YouTubeのエンコードの問題なのか、ちょっと音が歪んでしまっているけれど、それも味ということで。



 30年ぐらい昔なら衝撃の問題作になり得た可能性もあったかな。でも、今となってはこれぐらい誰でもすぐに出来ちゃうしねぇ…(笑)

 音源落としたいという奇特な人がもしいたら、SoundCloudから落とせます。こちらの音は歪みなし。ちなみにプチプチ言うノイズは意図的なものなので、あしからず。
  http://soundcloud.com/wms-j/disappeared  
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June 20, 2009

UGCの現在地:ニコ動の「歌ってみた」作品にマジで感動した

 まとめサイト「働くモノニュース : 人生VIP職人ブログwww」にあった「職業:音楽プロデューサーだけどなんか質問ある?」が、かなりガチな内容で面白く、ついつい読みふけってしまった。

 で、個人的には、特に以下の部分が色々な意味で興味深かった:

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/19(金) 20:50:12.90 ID:6jW6cmvoO
アイマスについて一言

>>82
アイマスに限らずニコニコは才能の宝庫だと思う。


106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/19(金) 21:16:38.94 ID:8PGmHOXW0
>>1の目にとまったニコニコ作品はどんなのですか?

>>106
とりあえず歌ってみたには全然興味が無いはずだったんだけど
アコギで「だってここはニーコニコ動画」って歌ってるやつには鳥肌が立った。
あとはstarry sky のマッシュアップかな。

 「ニコニコは才能の宝庫」という意見には全く同意。

 で、実は自分も「歌ってみた」は基本的にネタばかりと思っていたので、ちゃんと見た(聴いた)ことがなかったのだけど、ここで紹介されている「アコギで『だってここはニーコニコ動画』って歌ってるやつ」を見てみたら、超感動。



 どうやら、この人、普段は主にアニソンをカバーして歌っているらしい。願わくば、どんどんオリジナルな作品にも挑戦して歌って欲しい。




 PS. コメント欄でwassy_5さんから教えていただいたので、TAKA-Beeさんの公式サイト「i chord; TAKA-Bee」とMySpaceをうろうろ。

 MySpaceでは、アクセスした途端に最初に再生された「へその緒(Demo)」にやられた。良い。彼が声で得しているのは判りきったことだけれど、それよりも、自分の中にある自分でもよく判らない何かをとにかく歌で表現しようとしているような(少なくともオレにはそう聞こえるんだよね)、そういう迫力が良いと思う。

 いや、本当すごくて、「夕飯の買い出し」の持つストーリーの圧倒感はただならぬものがあるのだけれど、多分にこういう曲はメジャーにならないとなかなかちゃんとは聴いてもらえないのだよねぇ、なぜか日本の音楽シーンってのは…。最新曲「劣等生(bathroom demo 6.18)」も完成が待ち遠しい。ま、個人的には「ホレ」みたいなバカっぽいのも好きだったりするので、これをアップテンポにしてT-REXみたいなバンドアレンジで聴いてみたいかも(笑)。

 で、THE EDA BANDでの演奏がニコ動にアップされていることを知ったので貼り付けてみる。それてにしても、ニコ動というところは、こういうネタじゃない作品については反応悪いなぁ…。そのあたりがUGC作品を発表する「場」としての今のニコ動の限界なんだろうと感じる。

  
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November 05, 2008

時事ネタ:結局勝者は?

 このビデオ、企画力と合成の上手さ、そしてダンスの格好良さが最高。当然、勝者は最後の人(笑)。

Obama and McCain - Dance Off!
  
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October 04, 2008

どうでもいい話:ジョン・ライドンがイギリス万歳みたいなCMに出ているw

 Billboard.bizの10月3日付け記事「Sex Pistol Backs British Butter For New Campaign」は驚愕のニュース(笑)。

 ジョン・ライドン(元セックス・ピストルズのメンバーにして、元ジョニー・ロットン)が、イギリスの国産バター支援キャンペーン広告に出演して、以下のような台詞をしゃべっているとのこと:

"I for one am proud to be British and I'm proud to get behind a proper British brand,"

 試しに、 YouTubeを検索したらしっかりアップされていたので以下にクリップ:



 いやはや、「Anarchy In The U.K.」なんていう曲を歌ってた人が、まさか爺さんになってからこんなことを公言するような身分になるなんて、当時は全く想像だにできなかった訳で…。

 しかも、ライドン自身は、両親がアイルランド移民だったりするから、そういう意味では生粋のイギリス人じゃないような気もするし、さらになんだか微妙(笑)。


 PS. ところで、遂にYouTubeはIPアドレスによるブロッキングを開始したらしい。www.youtube.comドメインでアクセスしようとしても、jp.youtube.comにリダイレクトされてしまう。なんだか嫌な感じだ。こうしてインターネットはどんどんローカルになっていくのだろうな…。  
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August 23, 2008

UGCの現在地:ニコマスって何なの?

 このCGアニメ作品がすごい。(注:動画データがかなり重たく、マシン環境によってはオンライン再生が難しいかもしれない。まさにうちのマシン環境ではブラウザ上でまともに動かないため、HDD上へファイル保存してようやく再生することができた…)

アイドルマスター 如月千早 「嵐が丘」



 この作品は、いわゆる「ニコマス」と呼ばれるものの一種だ。ニコマスとは、ゲーム「アイドルマスター(IDOLM@STER、略して「アイマス」)」を素材にしてニコニコ動画上で発表される種々雑多なMAD作品の総称。

 ニコマスの判りやすい例を一つあげるとすれば、Perfumeの曲を初音ミクに歌わせて、そこにアイマスの動画をシンクロさせたこの作品だろう。この組み合わせは2007年のニコ動を象徴している。

エレクトロ・ワールド(VOCALOID2 初音ミク ver.1.1)



 残念ながらニコ動にあったオリジナル動画の方は、作者のアカウント削除により既に現存しない。個人的には、この作品で初めて初音ミクのすごさとニコマスの面白さを同時に知っただけに残念。まぁ、今改めて見直すと、リップシンクが出来てなかったりと、ニコマスとしてはかなり素朴で原始的な部類に入るのかもしれない。そして、そんな風にかんじるのは逆に、最近の作品がリップシンクは当たり前になるほどの高度な編集テクニックを駆使した力作揃いだからなのだろう。

(※とりあえず、ニコマスの成り立ち等を時系列を追いながら総体的に知りたい人は、例えば「The iDOL M@STER ニコニコ動画まとめWiki」の「ニコマス入門」辺りを参照してください)

 ともかく、ニコマスが進化するにつれて、単に自分の好きな音楽に合わせてアイマスのゲーム動画を編集・構築していくだけものとは別に、自作オリジナル動画などを組み合わせて、アイマス世界に対する「メタ」な表現を試みる作品も登場してきており、これらが非常に興味深い。そんなメタな作品の好例がこちら:

電気グルーヴ VOLCANIC ののワBEATS(オートループ再生に注意)



 この動画は、純粋なアイマスへのオマージュに加え、他のニコマス作品に対するパロディー表現も含むという、メタの上にメタを重ねたような、まさに「MAD(狂気)」な世界だ。電気グルーヴの楽曲が持つパワーの助けもあるが、ここにはアイマス/ニコマスの作法や文法を知らない者をも圧倒できるだけのアート性があると感じる。まさにポスト赤塚不二夫、これでいいのだと言えなくもない。しかし、この表現形式は、広く大衆に受け入れられるだけの普遍性はなく、カッティングエッジなものでしかないだろう。

 一方で、最初にあげた「嵐が丘」のニコマス作品は、アイマス動画からの借用ではない完全な自作絵を全編に起用しながらも、地上波テレビで放送されても全く違和感なく受け入れられるであろうほどの品質と作品性を実現している。無理にこの作品のネガティブな要素を探すとすれば、それは使用楽曲が一般にあまり馴染みのない洋楽作品であるということぐらいだ。

 しかし、ここにきて気になることがある。それは、この嵐が丘を題材にしたアニメが、なぜあえて「ニコマス」という特殊な設定を通じてMAD作品として発表されねばならないかということだ。

 これに対する一つの回答は、やはりニコマスを自ら作成する立場であるDikeP(大工P)氏の8月23日付けブログエントリー「嵐が丘」における論評が参考になるのかもしれない。

ともあれ、いまのところぼくにとっては上述した疑問というか、解釈上の留保がついているのですが、総体として歌詞と風景から取れば、千早の心象を表現するものとして自然な内容だと思います。

 DikeP氏の解釈によれば、嵐が丘ニコマス作者えこP氏は、アイマス登場キャラクターの一人である「千早」のゲームストーリー上における心象と同じものを、ケイト・ブッシュの「嵐が丘」という曲の詞の中に見いだし(実はこの曲自体がブロンテの同名小説を題材にしたメタ作品だ)、それを新しいアニメーション作品としてメタ化したということらしい。自分はアイマスというゲームをしたことがないので、えこP氏の制作意図が果たしてDikeP氏の解釈通りなのかどうかは全く判断できない。しかし、もし、そこまで登場キャラクターに思い入れてアイマスというゲームをプレイし、そのキャラクターへ寄せる思いを昇華する一つの行為としてニコマス作品を作るというのであれば、もうそれはアート以外の何ものでもないと言える。

 ここで非常に残念なのは、ニコマスが著作権的に違法な成果物であるということだ。まず、ほとんどのニコマス作品はアイマスという著作物の映像および音声をベースにしている。さらに、多くの作品が著作権のある商業音楽録音物を無許諾で音源としており、これらの行為を現行の法律に照らし合わせれば著作権侵害以外の何ものでもない。特に、海外楽曲を動画にシンクロするための権利処理は、完全にJASRAC等の管轄外であるため交渉が非常に難しく、外国曲を使ったニコマスに関しては合法的なアート作品として広く公開することは不可能に近い。また仮に権利処理交渉ができたとしても、そこで請求される楽曲使用料の額面は莫大なものになる可能性が高い。

 ニコマスで活躍する才能ある映像作家の中には、上記のような映像シンクロにまつわる権利処理が困難であることを逆手にとって、いつかは消されてしまう「遊び」と割り切っているプロも多いのかもしれない。しかし、その一方で、真剣に映像表現としてニコマスに取り組んでいるアーティストがいるのだとすれば、そろそろニコマスは卒業して、自分のオリジナルな作品を作り発表することを考えるべきなのではないだろうかと思う。せっかくの素晴らしい作品が著作権の名目でこの世から消えてしまうのはあまりにも惜しい…。


 PS. 「とつかしね☆なの。(仮)」さんの8月23日付けエントリー「やりたいことに忠実になるなら、そうなるよね。という話。」は非常に興味深い。やはりアイマスの世界観にこだわるからこそ、ああした作品が出来るという可能性は高いのかもしれない。一方で、まさに自分はニコマスに対してアイマスの文脈は何も求めていない門外漢であることも再認識した次第。
  
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October 20, 2007

今度は笑えないかもね:ヴァン・ヘイレンの場合

 Gizmodoの10月19日付け記事「Synth Glitch Creates On-Stage Disaster for Van Halen」経由で知った話。

 昨日取り上げたフェイクのスラッシュ下手くそライブには、他にエディ・ヴァンヘイレンのバージョンなんかもあるのだけど、今日のヴァン・ヘイレンの演奏映像は、正真正銘、本人たちによるもの:



 悲惨なほどにエディーのギター(実際にはベースも)の音程が外れまくり…。

 どうやら、リフで鳴っているキーボードが実はデジタル録音された音源であるために起きたトラブルの模様。

 記事中の分析によれば、音源が44.1kで録音さらているのに誤って48kで再生したため、楽器の正常なチューニングでは対応できない微妙なピッチになってしまい、どう頑張って演奏しても音はズレたままという状態だったとか。

 ボーカルはこれぐらいの微妙なピッチのズレでも即対応できる訳で、いかに人間の能力がスゴイかという証明でもあったりする。

 ま、観客の方は、そんなことには関係なく大いに盛り上がってるみたいだけど(笑)。  
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October 19, 2007

スラッシュ、白熱のギターソロ!

 YouTubeに落ちていたお宝映像。どうやらガンズがそのピークにあった頃のもの(?)らしい:



 やっぱりスラッシュは半端じゃないね。もう圧巻。言葉では何も表現できない。見ているだけで息がつまり涙が出るほど感動した…。

 ちなみにネタ元はWIRED VISIONの10月19日付けエントリー。まさに良記事。  
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October 07, 2007

「Stay Golden」Au Revoir Simone

 「音楽中心日記」さんが10月7日付けエントリー「Don't see the sorrow」で紹介されていた「Au Revoir Simone」という女性3人組グループが気になったので、YouTubeを色々漁っていたら、この「Stay Golden」というビデオがすごく良かった:



 過ぎ去った夏の日々を懐かしく思い出すのにピッタリな色と音、そんな感じの小品。気持ち良い…。

B000OONPHWThe Bird of Music
Au Revoir Simone
Our Secret 2007/05/15

AmazonのサイトにはRealAudioによる試聴用サンプルあり
  
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September 15, 2007

学生街の喫茶店

 久々にBlogPetで遊んでみたら、

 学生でにぎやかなこの店の、片隅で聴いていた…

wanko bob dylan

 自分でやってて、マジくだらね〜(笑) というか、今の若者には全然理解不能だな…。

 で、YouTubeを検索してみたら、こんな素敵なビデオがあったよ!



 まぁ、ガロが動く映像なんて今じゃそんなに残ってないだろうから、それなりに貴重なのかもねぇ……。

 それにしても、この曲を初めてフルコーラスで聴いたときの、あの間奏はものすごくショックだった。今から思い返すと、あれはまさに「異質なもの(≒ロックなもの)」との出会いの一つだった。

 あと、あの当時の普通の日本人にとって、「ボブ・ディラン」が何を意味しているのかは全くの謎で、クイズ番組のネタにもなっていたような気がする。当然ながらお子様だったオレには、何がなにやら…。

 ちなみに、コチラには1973年に紅白歌合戦出場時のビデオもあったりする。

B00006YXVAGOLDEN☆BEST/GARO アンソロジー 1971~1977
ガロ
ソニー・ミュージックダイレクト 2002/11/20

幻の未発表曲「春のボート」が奇跡の初CD化されたほか、ソロ作品も収録。2枚組。
  
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August 16, 2007

ゴロワーズを吸ったことがあるかい@YouTube

 「子供騙しの猿仕事日記」さんが8月15日付けのエントリーで、かまやつひろしの「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」を紹介されていて、そこでリンクされているYouTubeの動画がやたらにカッコイイ。

 演奏は「ムッシュかまやつ&マドモアゼル」名義で、バックバンドのメンバーは1名を除いて全員女性ながら、知る人ぞ知るという錚錚たる面子。

 それにしても、オリジナルのレコード音源で、ホーンセクションとして参加していたのがタワー・オブ・パワーだったなんて全然知らなかった。昔のレコーディングは、色々と贅沢なことしてるよね。

 初めてこの曲を聴いたのは、父親が「我が良き友よ」を好きでシングル盤を買って時で、B面をかけたら「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」だった。あの当時は子供だったので、なんだかチンプンカンプンという感じで、面白いのか面白くないのかもよく判らなかった。

 そう言えば、我が良き友よにしたって、その歌詞の良さが判ったのは、自分の年齢が当時のオヤジと同じぐらいになってからだったけなぁ…。  
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August 12, 2007

OMG:「Bad Gin」by Blue Ruin

 「What's My Scene」のビデオ発見に喜んでいたのもつかの間、本当に観たい&聴きたいと思っていたビデオを発見してしまった!!!! まさに、オー・マイ・ゴッド!



 こんなビデオがあったなんて信じられない。大興奮。

 YouTubeのビデオ紹介文がまさにこのバンドを的確に表現しているので、そのまま以下に引用しておく:

One of the best (but lesser known) bands to come out of Melbourne, Australia in the late 80's-early 90s.
80年代後半〜90年代初頭においてオーストラリアのメルボルンから登場したバンドでもっとも優れた(なおかつあまり知られていない)バンドの一つ。

 オーストラリアに住んでいたのはたった一年間だったけれど、とにかく当時オーストラリアのローカルバンドで個人的に一番好きだったバンドがこのBlue Ruinだった。その彼らの代表曲が「Bad Gin」で、ラジオで初めて聴いた瞬間にノックアウトされて、すぐにアルバムを買いに行ったっけ。

 パブで観たライブも最高だった。で、演奏終わった後にトイレに行ったらメンバーがやって来たので、そこですごく良かったよと語りかけたという変な思い出がある(笑)。

 ちなみに、このビデオも生まれて初めて観たな…。今さらだけど、YouTubeはスゴイ。
   
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「What's My Scene」by Hoodoo Gurus

 YouTubeにHoodoo Gurusのヒット曲「What's My Scene」のビデオがアップされていた。いつまでYouTubeのサーバ上にあるのかは判らないけれど、本当に良い時代になったなぁとしばし感動。



 言うまでもなく、この曲こそが、うちのサイトのタイトル「What's My Scene?」の元ネタ。この曲がヒットしてから20年が経ってしまったんだねぇ…。あの当時のオーストラリアのラジオでは、いつでもこの曲がかかってたっけ。で、ビデオの方はと言えば、なんと今日、生まれて初めて観た(笑)。

 ついでに、同じ頃にやっぱりオーストラリアですごく流行ったニュージーランド産のアニメ映画のサントラテーマ曲「Slice of Heaven」もYouTubeにあったので貼り付けておく。いや、マジで良い時代になったもんだ…。

  
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July 08, 2007

ガソバレ カニエタソ (*゚Д゚)ノ

 バックトラックにダフト・パンクを使っているのは知っていたけれど、PVがこんなことになっているとは(オフィシャルサイトのビデオはコチラ):



 どうせなら「ガンガレ」だと良かったのに(笑)。

 で、「ブレードランナー」とか「ブラックレイン」ぽいよねなんて思っていたら、どうやらネタは「AKIRA」らしい。Gizmodoが「Kanye West Is Tetsuo」と評していた。なるほど、中盤以降でそんな感じの展開があるね。

 ま、どうでもいいけど、この曲聞いて思ったのは、やっぱりヒップホップにはボコーダーやトーキングモジュレーターっぽい音が相性良いなということ。ま、それだけ。  
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June 06, 2007

YouTubeの人気者がジャスティン・ティンバーレイクのレーベルからメジャーデビュー

 Billboard.bizで拾ったネタ。

 6月5日付け記事「Timberlake Signs YouTube Sensation Esmee」によると、Esmee Dentersという女性シンガーがJustin Timberlakeの主催するレーベル「Tennman Records」からメジャーデビューするらしい。

Denters rapidly gained a following through a series of low-tech YouTube videos that showed the artist covering songs from Beyonce, Natalie Imbruglia and others. In the past nine months, her videos have received 21 million views.



 このEsmeeという女の子、確かに可愛いし歌もそれなりに上手いのだけど、やってることは単にカラオケに合わせて歌っているだけ。逆に言えば、ノーギミックで素のまんま、Webカムに向かって歌ったのが良かったのかもね。ま、アメリカン・アイドルのネット版ということか?  
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June 01, 2007

人間の持っている可能性はスゴイよ、マジで

 Gizmodoの5月31日付け記事「One Thumb To Rule Them All: A Gamer Who Can Beat You Using Just His Thumb」経由で知った一人の少年は半端じゃない。とりあえず、以下にYouTubeにある動画を貼り付ける:



 Mike Phillipsは、ゲーマーであり、フリーランスのテクニカルライター。先天性脊髄性筋萎縮症のため、Macの操作は、特殊なインタフェースから親指だけで操作しているとのこと。

 見てるだけで感動した。人間ってのは、どんなに身体的なハンディーキャップがあっても、可能性を限定されることはないのだなと再認識した。  
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May 29, 2007

本家Rocketboomを越せるか?

 「Resonanced Sky*」さんのブログで紹介されていて知った話。

 「//news(すらすらニュース)」は、「サイゾー」とかを出版しているインフォバーン等が立ち上げたビデオキャストサイト。Creative Commons対応なのがお洒落でカッコイイと言っておこう(笑)。

 まぁ、かなりお馬鹿っぽいけど、実はあの「Rocketboom」もこんなもんだよね。果たして人気が出るか? とりあえず、女子大生キャスターがカメラに向かって斜に構えて座っていて、某ニュース番組キャスターを意識した演出になっている(?)のが、ほんのちょっとだけ笑えた。

 それにしても、あのギズモード・ジャパンとかもインフォバーンがやってたんだね。日本版はほとんど見たことないので知らなかったよ。ネタは当然使い回しがありそう。  
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April 27, 2007

"Doll Face" by Andrew Huang

 4月26日付けのGizmodoの記事で紹介されていた短編映画「Doll Face」。長さは約4分。個人的には気に入ったけど、ややグロテスクなテイストなので、人によって好き嫌いがあるかも。おそらく、テリー・ギリアムの影響を受けていると思われ…。

  
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April 04, 2007

Alanis Morissette "My Humps"

 アラニス・モリセットがブラック・アイド・ピーズの曲「マイ・ハンプス」をカバーして、音楽ファンの間で話題になっている模様。

 確かに、元曲が単なるお子様向けのお馬鹿な脳天気ポップスなのに、同じものをアラニスがアレンジして歌うとすごく意味深に聞こえてくるから不思議。

 いつまで見られるかは判らないけれど、オリジナルとアラニスのバージョンのいずれもがYouTubeにアップされていた。それにしても、アラニスのビデオはかなり辛辣なパロディーになってるねぇ…。

アラニスの場合


ブラック・アイド・ピーズの場合
  
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March 21, 2007

紺屋の白袴:Viacom(MTVの親会社)の場合

 現在、Viacom(MTVの親会社)が、YouTubeとGoogleを相手に、著作権侵害で10億ドル(≒1200億円)以上の莫大な損害賠償を求めて訴訟を起こしている(詳細はコチラあたりを参照)。

 で、そんな著作権業界の正義の味方(?)のViacomなんだけれど、事もあろうに同社の子会社もYouTubeと同じ状況にあることが露見した模様。

 Gizmodoの3月20日付け記事「Viacom's Hypocrisy Could Defuse YouTube Lawsuit」経由、Ars Technicaの3月19日付け記事「Infringing videos on iFilm could cause problems for Viacom」によると、Viacom傘下のビデオ共有サービスサイト「iFilm」には、YouTubeと同じように、他者の著作権を侵害したビデオがアップされているらしい。

 つまり、意地悪な見方をすれば、Viacomは自分のところにある問題は棚上げにしたまま、YouTubeを訴えて多額の賠償金を手に入れようとしていることになる。まさに、「これぞビジネスの王道」という感じ(笑)。  
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February 06, 2007

YouTube対MTV

 YouTubeとMTV(Viacom)の確執については、ITmedia扱いのWall Street Journal翻訳記事「MTVの親会社、YouTubeにビデオ大量削除を要求」等を読むと、その概要が判るのだけど、実はこの件に関して、ちょっと気になる話があった。

 Gizmodoの2月5日付け記事「Viacom Bullies YouTube Into Removing 100,000 Videos」には、以下のような説明がされている:

With that volume of requests, Google doesn't have the manpower to check to see if all of the clips are actually copyrighted material. And it seems like Viacom just told them to remove everything that came up during certain searches, meaning they didn't verify each clip either.

 これを乱暴に意訳すると、Viacomがクレームした10万件のビデオクリップというのは、単に特定キーワードで検索してヒットした数であって、その中身が本当にViacomが権利を持つコンテンツなのかどうかは確認していないということらしい。

 つまり、極端な例を挙げるなら、ビデオタイトルやタグに「MTV」という言葉が入っていながらビデオの内容自体はMTVと全然関係ない個人のホームビデオであるものも、クレームされた10万件のリストの中に含まれている可能性があるということ。

 YouTube(Google)側は、Viacomが指定した期日までに、これだけの数のビデオの内容を著作権違反しているかどうかチェックできるだけの人的リソースが無いとしているようで、もしかすると、無条件に10万件全てを削除することになるのかもしれない。

 Gizmodoは、こうした状況を、大企業による無謀な検閲じゃないかと問題提起している:

Yes, two gigantic companies are working together to censor online videos, with neither of them actually bothering to make sure they aren't removing thousands upon thousands of legitimate content.

 想像するに、問題となっている10万件のビデオのほとんどは、おそらく違法アップロードの類だろうと思われるけれど、その中に数本の全く合法的なビデオが紛れ込んでいる可能性は否定できない。今後、この騒動がどういう形に発展していくのか注目したいところ。

 ちなみに、蛇足かつ乱暴な補足をしておくと、MTVという企業はその発足当時、レコード会社の作ったプロモーションビデオをタダで借りてきて、それを有料放送して莫大な金を稼いで成り上がったも同然なので、レコード会社の中の人からはかなり嫌われている。ただ、今となってはその影響力を無視できないので、表向きは仲良しだ(笑)。  
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January 31, 2007

YouTubeなネタ:歌を奏でるスキャナ

 かなり昔からある有名な動画らしいけれど、自分はGizmodoの記事で紹介されていて、初めて知った。



 YouTubeやGizmodoのコメント欄に書き込まれた話によると、この頃のHP製スキャナには、これを実行するための隠しコマンドが用意されていたらしい。今売られているモデルでも出来るのかな?

 ついでに、同じくGizmodoで紹介されていたネタをもう1つ



 これ、すごく面白そうだけど、何かの調子でベクトルの向きが狂うと、かなり悲惨な事故になりそうだよね……。  
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January 27, 2007

ネタ:これはマジですごい(笑)

 「Ad Innovator」さんが「サッカー試合で空飛ぶビルボード」として紹介していたビデオ



 いや〜、普通こんなことになったら、試合を一旦止めると思うのだけどね(笑)。実況中継の声が淡々としているのがまたスゴイ(笑)。  
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January 23, 2007

どうでもいい話:YouTube的なものの可能性

 YouTube発:アップルストアにあった24インチのシネマディスプレイに恋をした腐女子の物語(笑):



 完全な素人作品ではないと思うけれど、今後はこういうのがもっと増えるのだろうね。それにしても、歌詞が判らないとイマイチなので、誰か日本語字幕スーパー版とか作らないかな?

 あ〜、ちなみに、日本で同じことやるとJASRAC的にアウト(笑)。  
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December 08, 2006

どうでもいい話:事実は編集すれば変わる?

 久々のGizmodoネタ。12月6日付け記事「Mary Poppins Turned Into She-Devil: It's All In The Editing」からリンクされているYouTubeの動画が最高にオモロイ。



 本来であれば明るく楽しいはずの「メリー・ポピンズ」がホラー映画になっているという(笑)。ま、編集の仕方を変えてしまえば、同じ素材でも意図するものがここまで変わってしまうという、映像のアブナサというか、真実というか。報道なんかも実はこれと同じ罠がある訳で…。

 Gizmodoのコメント欄では、さらに傑作の「シャイニング」も紹介されているのだけど、こちらは英語の台詞とかが判らないと、ちょっとどうなってるのかを理解するのが難しい。



 あらすじとしては、ネタがなくて書けない小説家と、父親がいない息子とその母が出会って、ラブストーリーが始まるみたいな心温まる内容らしい(笑)。  
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May 28, 2006

清志郎はロックだ:YouTubeはやっぱりオモロイという話

 なんだか思った以上にミュージックステーションの事件は世間の話題になっているみたいで、その関連リンクを色々と漁っていたら、「Birth of Blues」さんの5月27日付けエントリーで、ミュージックステーションならぬ「夜ヒット」の伝説的放送へのリンクがあった。

 問題のビデオは「The Timers - FM Tokyo」なんだけど、実はオレ、この件は全然知らなかった。ビックリした。清志郎はやっぱりロックな人なんだなぁと今さらながらに改めて感動。それしにても、中断せずに全部オンエアしちゃったCXもスゴイ。スタジオにいる他の人達の表情が最高だし。(この件についてはネット検索すると色々ヒットするけれど、「HELLO WORLD」さんの2005年9月30日付けエントリーが経緯をわかりやすく書かれている)  
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April 21, 2006

CoolなバンドのビデオはYouTubeで見つけよう

 「The Final Countdown... LIVE!」はかなり衝撃的。なお、心臓が悪い人にはお薦めできない…かも。

 ネタ元はいつものようにMusic Thing。本物のEuropeのメンバーがバンド解散までの経緯を語るインタビュービデオへのリンクもあるので、好きな人は要チェック…かも。  
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