November 08, 2023

どうでもいい話:エレキギターのピックアップの高さ

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 エレキギターのピックアップの高さの調整は見た目以上にシビアで0.5mmでも高さが違うとかなり音のあり方が変わる。

 歪み系エフェクターをガッツリかけて出音が完全につぶれているような弾き方をするならあまり気にならないのかもしれないけれど、クリーンからクランチ程度の出音でピッキングの強弱を使い分けるような弾き方の場合、ピックアップの高さ設定がそのまま出音にずいぶん影響してくる。

 とくに低音弦側のピックアップの高さ設定は露骨に鳴り方に影響する。弦へ近づけるようにピックアップの高さを上げるとコードストロークしたときに低音ばかりが聞こえるようになるし、コードストロークしたときのバランスを重視してピックアップを下げて弦から遠ざけると、今度は単音弾きしたときにパンチがなくなる。どこでバランスをとるかがとても厄介。

 高音弦側のピックアップの高さは低音弦側に比べると、かなり適当でも大丈夫な気もするけれど、低音弦側に負けないように音量を稼ごうとして弦に近づけすぎると、ピックアップの磁力で弦が引っ張られて音が伸びなくなる。さらに近づけすぎると思い切り弾いたときに弦がピックアップに当たって妙なノイズが出たりと演奏そのものをスポイルしてしまう。

 あとはネック(フロント)側とブリッジ(リア)側でピックアップの高さをそれぞれ調節して、ピックアップを切り替えたときに音量差があまり出ないようにする必要があるけれど、これもあまり音量差の点ばかりを重視して調節すると、ネック側とブリッジ側で一番美味しい音質を得られなくなったりする。やはりどこかで妥協点を見つけてバランスを取るしかない。これも一番良いポイントを見つけるのが難しい。

 いずれにしても、演奏スタイルや使うアンプとの相性、歪み具合をどうするかなどで、最適なピックアップの高さは変わってくる。最後は個人の好き好きで決めるしかない。

 色々な書物やネット情報で出てくる「弦とポールピースの間で何ミリ」という値はあくまでも調整を始めるときの出発点の基準でしかなくて、その数字の通りにしても必ず万人にとって良い音が出るとは限らない。難しいのは、自分がどういう音を出したいのか最初のうちはイメージできないから、ピックアップの高さを変えて音質や音量が変わるのは判るとしても、どの状態が自分にとって当たりなのか決められないというところだと思う。絶対これが正解というのはないので時間をかけて試行錯誤してやってくしかないよね…。


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