July 14, 2022

映画「エルヴィス」を観た

 まとまった空き時間が出来たので久々に劇場で映画でも観ようかと思い、いくつかの候補の上映時間を調べたらちょうどこの作品が一番都合が良かったという、あまり積極的ではない理由で観ることに。

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 エルヴィス・プレスリーのヒット曲はなんとなく知っているし、彼の生涯に関するエピソードもおおよそは知っているつもりだったので、とくに新しい発見があるかもという期待も無く、イマドキのポップでキャッチーな娯楽映画ぐらいのつもりでいたので、実際にこの映画を劇場で観てみたらその面白さと格好良さに思わず引き込まれてしまった。

 1950年代におけるエルヴィス・プレスリーというスターの登場は、おそらくは70年代後半から自分がリアルタイムで体験したきたパンクやレゲエ、ヒップホップ、テクノ等の登場という事件よりも、当時の社会に与えた衝撃はずっと大きく、また深刻であったろうということが理解できたのは予期せぬ収穫だった。

 アメリカという保守的な国において人種問題も含めた社会的規範や価値観を破壊するような恐れのある若い歌手が出現したことはまさに大事件だったろうし、もしかしたらプレスリーがいなければ、その後の音楽シーンのあり方は世界規模で全然違ったものになっていた可能性も考えられる。ビートルズもストーンズも生まれず、その後のパンクやレゲエやヒップホップも無かったのかもしれない。

 もちろん映画はあくまでも実話に基づいたおとぎ話だと思うけれど、B.B. キングやリトル・リチャードと仲良しのプレスリーという解釈は夢があるし、有名な除隊後のクリスマスショーの背景にはああいう事情があったことを知ることができたのはとても良かった。




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エルヴィス・サン・セッションズ(期間生産限定盤)
本作はRCAからメジャー・デビューする前のサン・レコード時代の貴重な録音を収録した作品。まさにデビュー当時の若きエルヴィスを知る上で欠かすことのできない楽曲が収録されている。(製品紹介文より)


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