March 15, 2019
[時事]
麻薬取締法違反で逮捕された人物の参加する作品が社会から排除されるシステムについて思うこと
電気グルーヴのメンバーであるピエール瀧が麻薬取締法違反で逮捕されたことを契機に、彼が参加していた音楽作品や映画・ドラマ作品の販売・放映が差し止めされ、そうした状況に異議を唱える声が一部で高まっている。
自分としても個人的な感覚としては、そうした作品が社会から排除されるようなあり方には違和感を覚える一方で、たかが商業娯楽作品でしかないのだから販売・配給・放送する権利者・経営者がどうするかは、自分達のレピュティションやリスクを天秤にかけてどうするか判断するのが当然の商売の自由だろうとも思ってしまう側面はある。
で、この問題は商業アート作品の流通をどうするか云々という問題だけに限定して考えるべきではない話だとも感じる。
日本の社会では、犯罪者を断罪する際になぜか犯罪者本人だけでなく、その親族や知己についても同じように非難をぶつけ反省することを強要する行為が当然のこととして許容される傾向があり、メディアはそうした社会の需要を受けて犯罪者とその関係者を消費するための各種コンテンツを提供することに非常に熱心だ。さらに最悪なことに被害者についてもこうした晒し行為は嬉々として行われる。このような社会的背景がある以上、犯罪者が関係した表現行為や作品についても(たとえば音楽作品であったりドラマ作品が当てはまるわけだけれど)、なんらかの謝意が示されなければ納得できないと感じる人々が社会に多数存在しているとしてもなんら不思議なことではないし、結局はしばらくの間そうした人々の目や耳にに触れない形で隠蔽されることで場をしのぐのが慣例となっていく。
また、幸か不幸か日本の学校教育の場では、なんらかの不祥事があった場合に集団の全体責任を問うような形で決着とすることが好まれるようなケースも多々あるように感じるし、そうしたやり方が自然であると学習した者は、当然その後も実社会において何か問題があれば全体責任を問うことでしか納得できなくなる可能性は高いのではないだろうか。
こういう社会的背景をすべて認識した上で、社会のあり方を変えていこうという話であれば自分は大いに共感できるのだけれど、単に犯罪者の関わった作品が販売停止になったり放送中止になるのは納得できないという文句を言うだけであれば、たかが音楽、たかがドラマのことなんてどうでもいいという投げやりな気持ちになってしまう。
もしレコード業界あたりで今回の件を受けて何らかの社会的な問題提起をしたいというような良心が少しでもあるのなら、とりあえずは国内外を問わずこれまでに法的問題を起こしたことがある全アーティストの作品販売を取りやめてみて社会に是非を問うぐらいのことをしてみるのはどうだろうか。もちろんそんなやり方は頭おかしいし誰も賛成しないとは思うけれど。
自分としても個人的な感覚としては、そうした作品が社会から排除されるようなあり方には違和感を覚える一方で、たかが商業娯楽作品でしかないのだから販売・配給・放送する権利者・経営者がどうするかは、自分達のレピュティションやリスクを天秤にかけてどうするか判断するのが当然の商売の自由だろうとも思ってしまう側面はある。
で、この問題は商業アート作品の流通をどうするか云々という問題だけに限定して考えるべきではない話だとも感じる。
日本の社会では、犯罪者を断罪する際になぜか犯罪者本人だけでなく、その親族や知己についても同じように非難をぶつけ反省することを強要する行為が当然のこととして許容される傾向があり、メディアはそうした社会の需要を受けて犯罪者とその関係者を消費するための各種コンテンツを提供することに非常に熱心だ。さらに最悪なことに被害者についてもこうした晒し行為は嬉々として行われる。このような社会的背景がある以上、犯罪者が関係した表現行為や作品についても(たとえば音楽作品であったりドラマ作品が当てはまるわけだけれど)、なんらかの謝意が示されなければ納得できないと感じる人々が社会に多数存在しているとしてもなんら不思議なことではないし、結局はしばらくの間そうした人々の目や耳にに触れない形で隠蔽されることで場をしのぐのが慣例となっていく。
また、幸か不幸か日本の学校教育の場では、なんらかの不祥事があった場合に集団の全体責任を問うような形で決着とすることが好まれるようなケースも多々あるように感じるし、そうしたやり方が自然であると学習した者は、当然その後も実社会において何か問題があれば全体責任を問うことでしか納得できなくなる可能性は高いのではないだろうか。
こういう社会的背景をすべて認識した上で、社会のあり方を変えていこうという話であれば自分は大いに共感できるのだけれど、単に犯罪者の関わった作品が販売停止になったり放送中止になるのは納得できないという文句を言うだけであれば、たかが音楽、たかがドラマのことなんてどうでもいいという投げやりな気持ちになってしまう。
もしレコード業界あたりで今回の件を受けて何らかの社会的な問題提起をしたいというような良心が少しでもあるのなら、とりあえずは国内外を問わずこれまでに法的問題を起こしたことがある全アーティストの作品販売を取りやめてみて社会に是非を問うぐらいのことをしてみるのはどうだろうか。もちろんそんなやり方は頭おかしいし誰も賛成しないとは思うけれど。