October 07, 2018
栗原裕一郎 編著「村上春樹の100曲」を読んだ
読んだと書きつつ、実際にはたまたま立ち寄った知人の家にこの本があったので巻末の「あとがき座談会 『1Q84』以降の村上春樹と音楽」に目を通しつつ、あとはざっと斜め読みした感じ。すいません…。
なにはともあれ、あとがき座談会の結論が最高だったので書き出しておく。
座談会の流れとしては、村上春樹も年齢を重ねるにしたがって音楽の扱いかたが雑でつまらなくなったみたいな分析になっていて、これって村上春樹に限らず人々の多くが歳をとるにつれて音楽に対して保守的かつ新しいものへの許容や理解力を失っていくという一般論を期せずして証明してしまっているような感じで、自分もその加齢現象から逃れられないのだろうなというちょっとした絶望感を覚えた。
ちなみに、とりあげられている100曲のうちロックとポップスはほぼ全曲を頭の中でそのまま鳴らすことができた。たぶん自分と春樹は音楽的にはほぼ同世代なんだろう実際の歳はちょっと違うけれど……。要するに自分は精神的にかなり老人なのだ。
さて、この「村上春樹の100曲」という本の面白いところは本文の印刷がいわゆる「ブルーブラック」と呼ばれるような濃いめの青を使ってるところで、これはもしかしたら著者もしくは編集者のこだわりなのかもしれない。もちろん全然そんなことはないのかもしれないけれど。
なにはともあれ、あとがき座談会の結論が最高だったので書き出しておく。
大谷 こうやってデビュー作から最新作を一気に読んだあとに総合して考えると、やっぱり『風の歌を聴け』が一番、音楽の使い方としてはよくできていたってことですよ。
栗原 『風の歌を聴け』は、今から考えると春樹作品の中では異質ですよね。音楽の使い方に限らず小説の構造も異質。でも散々話して結論はそこですか(笑)。
座談会の流れとしては、村上春樹も年齢を重ねるにしたがって音楽の扱いかたが雑でつまらなくなったみたいな分析になっていて、これって村上春樹に限らず人々の多くが歳をとるにつれて音楽に対して保守的かつ新しいものへの許容や理解力を失っていくという一般論を期せずして証明してしまっているような感じで、自分もその加齢現象から逃れられないのだろうなというちょっとした絶望感を覚えた。
ちなみに、とりあげられている100曲のうちロックとポップスはほぼ全曲を頭の中でそのまま鳴らすことができた。たぶん自分と春樹は音楽的にはほぼ同世代なんだろう実際の歳はちょっと違うけれど……。要するに自分は精神的にかなり老人なのだ。
さて、この「村上春樹の100曲」という本の面白いところは本文の印刷がいわゆる「ブルーブラック」と呼ばれるような濃いめの青を使ってるところで、これはもしかしたら著者もしくは編集者のこだわりなのかもしれない。もちろん全然そんなことはないのかもしれないけれど。