August 19, 2016

ママチャリを手に入れた

 自転車はもうかれこれ10年ぐらいスポーツ車しか乗ったことがなくて、軽快車こといわゆるママチャリには一生縁がないだろうと思っていたんだけど、身体を壊してちょっとハードコアなスポーツ車に乗るのが負担すぎる状況になって、でも自転車に乗りたいなと思った時、ママチャリはそうした欲求にとてもマッチする乗り物なことに気がついた。

 スポーツ車に標準的なダイヤモンドフレーム構造だとトップチューブのせいもあって乗り降りが脚を後ろに回す必要があるのだけど、それが今の身体状況だとかなりキツイ。で、ママチャリの前から脚をスッと抜いて乗り降りできるのがうれしいし、安全面でもこれが一番必須の条件。

 で、どうしようかなと考えていたら、自治体のリサイクル事業で放出品のママチャリを比較的安価に手に入れられる機会があった。当初の思惑では内装3段ぐらいの機能がついたやつが欲しかったのだけど、さすがにそういうのは人気があって手に入らず、固定ギアのもっともシンプルかつ典型的なものをピックアップ。それでもイマドキな前ハブにダイナモ内蔵の自動点灯ライト付きというのはそれなりにデラックスな仕様。

 とりあえず手に入れて最初にしたことは、シートポストの交換。最初からついていたのは25cmのステンレス製だったので、35cmぐらいの軽いアルミ製にしたかったけれど、最寄りの自転車屋数件を回って見つけることができたのは30cmの重たいステンレス製だけ。まずはこれでいいかと妥協して付け替えることに。やはりシートが高いのは漕ぐのが楽ちん。その代わり停止時はサドルに腰掛けたままだとちょっと地面までが遠いので、必然的にスポーツ車に乗る時と同じようにサドルから前に腰を下ろしてフレームをまたぐように立つ必要がある。これを面倒と思うかどうかだけど、サドル位置を低くすると漕ぐのがかなり辛いので、停止時の手間はこの際無視。この辺りは、普通のママチャリ乗る人とは感覚が完全にずれているのだろう(笑)。

 近所をのんびりふらふらポタリングするのはスポーツ車にはなかった楽しみだ。あとはなんといってもスタンドがあるのは超便利。思い立ったらすぐに自転車を止めて気になった店に寄ったりできる。スタンドの無いスポーツ車に乗っているときは、駐める際に安全性と盗難防止を考慮して場所を探す必要があったので街乗りではそれなりにストレスだった。あとは前カゴ付きなので、買い物してもポイポイと積めるのがうれしい。

 困ったのは、うちにある空気入れポンプはフレンチバルブ専用なので、ママチャリの英国式バルブには空気が入れられないこと。ツーリング用の携帯ポンプが汎用口だったので、これでなんとか空気を入れることができた。ママチャリのチューブはそれほど空気圧を高くしないので、携帯ポンプでも大して辛くないので助かる。一応、バルブは虫ゴム式からスーパーバルブに交換しておいた。

 それにしても、すでに太い鉄フレームの異様な重たさは負担になっていて、アルミ製高級ママチャリがとても気になってしまう。でも、雨に濡れて錆びたり倒れて傷ついても、また盗まれてもそれほど心が痛まないだろう今のママチャリをしばらくは愛用しようと思うけれど。
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