July 19, 2009

Respect Tsuyoshi Takashiro

 まだ世間的には何者でも無い頃に一度だけ会って話をしたことがあって、その当時は「スゲー調子イイ人だな」ぐらいにしか思わなかった。

 今、こうして、彼の話を読むと、すごく真面目な人なんだなと思う。もちろん、相変わらず「調子イイ人」なんだろうけれど、その調子の良さにはちゃんと裏付けがあるのだろうということは判る気がする。

特別講義。

(批評について)
例えどんなに酷評されても、素晴らしい批評家の批評には耳を傾けるべきです。
必ずあなたのためになります。
時には、批評ではなくただの批判もありますが、
そうしなければ、自分自身が成り立たない人も世の中にはいるのです。
逆に言えば、どんなに苦境でも、他人を批判して自己を形成してはいけません。
本来の自分を見失ってしまい、良い作品や人を見逃します。

(プレゼンテーションについて)
同じように、プレゼンテーションも勉強しなくてはなりません。
僕は日本では自己顕示欲が強い方だと思ってますが、
ロンドンやニューヨークに行くと、自分が華奢なのに驚きます。
僕も含め、日本と日本人のプレゼンテーション力の低さを身を持って知りました。
中国人もロシア人もブラジル人も中東の人も、勿論イギリス人もアメリカ人も、
世界の国々や人々の、自己顕示欲というか、プレゼン・パワーは、本当に勉強になります。

 日本の社会では「批評」や「プレゼンテーション」の大切さが蔑ろにされる部分が大きくて、とくに学校教育の場ではその辺りの欠落感が大きいと感じる。少なくとも自分が子供の頃には、そういうものをちゃんと教えてくれるオトナは稀だった。だから、たまにそういうオトナに出会うと、ものすごくうれしかったし、影響もされた。けれど、そういう機会はあまりに少なすぎて、世界に通用する力を得られることはついぞ無かった。

 今の時代は、自分が子供だった頃よりも、ちょっとはマシになっていると良いのだけど…。
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