August 08, 2023

JCを真空管アンプのように鳴らすためのオーバードライブペダル探しの現在地

 自分はJC(ジャズコーラス)というアンプがすごく苦手だ。正直に言うと嫌いという感情に近い。

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 なぜか日本国内の練習スタジオやアマチュアも利用できるような小さいライブスペースにはローランド製のJCシリーズギターアンプが常備されている。昔から流通しているのと丈夫で壊れにくいという条件から普及しているのは間違いないけれど、ギターアンプとしては音質に色気が無いし、やたらにクリーンでドライな音は自分の演奏がいかに下手くそなのかを情け容赦なく聞かせてくれる仕様なので、できれば使いたくない。けれどこれしか置いてないところは少なくない。

 なので、いかに嫌いでもJCを使うしかない機会は限りなく多い。仕方がないのでそういうJCの無情な音を誤魔化せるようなオーバードライブペダルをずっと探してきたエレキギター弾き人生でもある。

 で、長年あれこれとオーバードライブペダルを手に入れてみては、JCで使ってみるとほとんど意味無かったねみたいなことを繰り返してきた。これまで手に入れて試してきたペダルとしては、Xotic AC Booster、Behringer TO800(TS808クローン)、One Control Sonic Blue Twanger、Snouse BlackBox(Marshall BluesBreakerクローン)、Rippers KENTA(Klon Centaurクローン)、Caline Pure Sky(Timmyクローン)、BOSS OD-3、Nobels ODR-1、Way Huge Conspiracy Theory(Klon Centaurクローン)、BOSS BD-2、BOSS JB-2、等々。それぞれ個性があり特に真空管アンプ等で使う分には素晴らしいのだけれど、どれも単体でJCにつないで楽しいと感じたことはまず無かった。それだけJCというギターアンプはシビアということなんだろうけれど、ギタープレイが上手い人には自分のこういう気持ちは理解不能なんだろうと思ったり…。

 で、ダメ元で試した次のペダルはWay Huge STO Drive。音の志向としてはNobels ODR-1らしいのだけれど、ODR-1よりもエッジが丸くてちょっとダークな音ということらしい。海外のフォーラムでは音がダーク過ぎて使えねーよというコメントもあったけれど、音がパキパキでクリーン過ぎるJCにはもしかしたら丁度良いのじゃないかという勘が働いて手にれてみた。で、その勘が割と当たったようで、JCにつなげるとJCの個性とSTO Driveというペダルの個性が相殺されて、割といなたい真空管アンプ的なトーンが得られた。もしかしたらこれが自分にとってのJC用オーバードライブペダル探しの終着駅なのかもしれない。

 もっとも、この手の歪み系ペダルは個人によって好き嫌いが激しく分かれるので、自分が良いと感じている音が必ずしも万人に共感されることはないのが難しいところ。とりあえずしばらくはこれでやっていこうかと思う。もっとも、JCじゃないアンプだとSTO Driveはちょっと自分の好みと微妙に違うかもしれないし、全然オールマイティな感じではなさそうなのも悩ましいところ。

 なぜか最近になって新しい公式デモ動画がYouTubeに公開されていたのでリンクしておくことに。




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WAY HUGE STO OVERDRIVE WM25

STOオーバードライブは、シルキーなサウンドのオーバードライブです。往年のナッシュビルのギタープレイヤーに愛用者が多く、ブルースセッションやレコーディングの現場で活躍したオーバードライブペダルを基にジョージ・トリップスがアレンジを加え開発しました。(製品紹介文より)

  

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