August 28, 2011

Spotifyを試してみた

 ほんの1時間半ぐらいの短い時間ではあるけれど、音楽サービス「Spotify」を試す機会があったので簡単な所感を。

 まず、ユーザーインタフェースはシンプルでiTunesよりもお洒落な感じだなと思った。たぶんiTunesを使ったことがある人ならすぐに使えるはず。

 曲はトップからおすすめみたいなリンクを辿って色々見て回るのも良いだろうし、検索窓から自分の目当ての楽曲名やアーティスト名、その他思いついたキーワードで探してみるのも良いだろう。

 基本的には能動的に音楽を聴きたい人向けな感じ。まぁ、Spotifyの中にもラジオ的な機能はあるので、そちらを利用すれば検索とかしなくても色々な楽曲を受け身で聴けるけれど、なんとなくカジュアルユーザー層にはオーバースペックな感あり。このサービスを一番ありがたいと思うのは、おそらく音楽に関わって仕事をしてる人だろうなと思った。

 で、Spotifyは決して完全無欠な魔法のジュークボックスではないことも発見。たまたまなんだけど、Dinosaur Jr.の「Wagon」が聴きたくてアルバム「Green Mind」を検索したら、このアルバムは配信データに含まれていなかった。つまり、意外とカタログは限られていそうな感じ。

B000EXZH56Green Mind
Dinosaur Jr.
Rhino / Wea

1991年に発表された彼らの4thアルバム。このジャケット写真は当時すごいインパクトあったよね。

 今回試したSpotifyは、イギリス向けのアカウントを持っている人に貸してもらったものなので、もしかするとアメリカなど他の地域ではカタログの内容が異なるのかもしれない。

 ま、結局、もし、日本にSpotifyがやって来ることがあれば、当然、日本向けのカタログ(つまりは日本のレコード会社が提供する音源)になるはずなので、あまり面白くない予想なんだけれど、ちょっと前にサービスが始まって流行らずに終わってしまったNapster日本版みたいなこと(邦楽ほぼゼロで実質洋楽のみ)になりそうな気がする。なぜなら、日本のレコード産業をとりまく諸々の事情を考えれば、Spotifyに邦楽音源が提供される可能性は限りなく低いだろうから。Spotifyで欧米のレコード会社が儲けを出せる可能性はかなり低いだろうと想像できる状況で、ほぼ日本国内でしか需要がないであろう邦楽音源をSpotifyのようなところへ配信して商売しようとしたら、日本の各レコード会社は今の社員の9割以上をリストラするぐらいの人件費削減でもしないと無理っぽいような……。

 という訳で、Spotifyは洋楽のヘビーユーザーにはそれなりに面白いサービスかもしれないけれど、商売としてはかなり難しい要素があるので、今の日本で欧米と同じ規模でサービスが開始されることは当分無いと予想。だいたい、iTunes Storeでさえ、主要な邦楽音源がまだほとんど販売されていないような状況を見れば、割と当たり前の結論ではあるけれどね(笑)。

  

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August 16, 2011

映画「あの頃ペニー・レインと」を観た

 なんとなく思い立って「あの頃ペニー・レインと」を観た。

B004E2YUU6あの頃ペニー・レインと (1枚組) [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

by G-Tools

 この映画が公開された当時、色んな人からお前はこの映画を観た方が良いと勧められながら、なぜか観る機会を逸してしまったのだけれど、ようやく観ることが出来た。

 とにかく、ロックと、音楽評論が好きな人間なら観ることが必須の映画。自分はすべてのタイミングを逸してしまったことが悔やまれるばかり。いやはや……。

 若者が観て面白いかどうかは謎だけれど、ある程度ロックとの付き合いが長い老人、とくに聴く側の人間なら泣ける映画なんじゃないかと思う。  
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