October 16, 2023

ストラトタイプのトレモロブリッジのスプリングの強さはビブラートのかかり具合に影響するという話

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 ストラトタイプのトレモロブリッジの調整というのは本当に厄介だと感じる。

 あれこれ調整して一度はフローティング状態にしてみたのだけれど、結局自分の演奏スタイルと馴染まないのでまたベタ付けに戻してしまった。



 で、その後とある楽器店で懲りずにストラトタイプのトレモロブリッジを搭載したギターを試奏していた時、楽器店の人との会話で、ストラトタイプのトレモロブリッジでビグスビーやジャズマスタータイプのような緩やかなビブラート具合にはできないものかという質問をしたところ、スプリングの強度を弱くしてやるとアームを動かした際に戻ろうとする速度が遅くなるので、いくらかニュアンスが変わるということを教えてもらった。具体的にはスプリングを弱いものに変えたり、本数を減らしてみると良いとのこと。

 今家にあるストラトに使っているスプリングはRawVintage RVTS-1というかなり弱めのものに付け替えているけれど5本掛けにしている。試しに1本外して4本掛けにしてみた。

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 なんと驚くことに、自分が求めていたメローなビブラートのかかり具合になるではないか!

 今までの弾き心地はなんだったんだろう。長年ストラトでアーム操作による緩いビブラートは超高度な技で自分には無理なんだとばかり思い込んでいたけれど、それは単に自分の無知によるダメなセッティングの結果でしかなかった。これまでなんとなく苦手だったストラトが俄然好きになってきた(笑)


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RawVintage トレモロスプリング RVTS-1 / Tremolo Springs

製造から数十年が経っているヴィンテージ・ギターは、パーツなどの消耗品は機能性に問題が生じてきます。これによりパーツの交換が必要になった時に多くのヴィンテージ・ユーザーの皆さんが恐れるのは、パーツを変えたせいで音色がガラリと変わってしまう事でしょう。(製品紹介文より)

  

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October 15, 2023

Klon Centaur的なエフェクトペダルについて思うこと

 市場取引価格で100万円を越えることもそれほど珍しくない「Klon Centaur」というエフェクトペダル。その価格高騰のバカバカしさを風刺的に示した動画もあってこれはこれで面白いけれど、エフェクター1つで数千万円相当になる可能性もあるというのはさすがにちょっと行き過ぎな感は拭えない。



 自分は本物のCentaurの音をリアルに聴いたことは一度もないけれど、後継モデルの「Klon KTR」の音は何度か聴いたことがある。そのKTRもどんどん稀少性が高まって今では10万円前後で売買されているらしい。昔2万円ぐらいで手に入りそうな時に買っておけば良かった…。

 で、様々なメーカーが作るクローン的なペダルはいくつか試奏したし、その中から安価なモデルは手にも入れた。

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 でもいまだにKlon系ペダルの良さはよく判らない。セッションなんかでKTRを他人がデカイ音で鳴らしているのを聴くと良い音だなと感じるけれど、実際に自分で試奏してみるとイマイチ良さを明確に感じることができない。

 上に貼り付けたYouTube動画でも指摘されているけれどバッファーの音が良いのは判るし、それは自分が手に入れたクローンモデルのRIPPERS KENTAでもそれなりに再現していて実感するところはあって、エレアコにつないでバッファー出力(要するにエフェクトオフ状態)だけ使ってキラキラ感を強調するのに使ったりした(WAY HUGE CONSPIRACY THEORYはトゥルーバイパス仕様でバッファー出力の音は用意されていない)。

 で、クローンの2つを使って判ったことは、KENTAにしてもCONSPIRACY THEORYにしても、良いチューブアンプで使ってやらないと意味がないということ。JCみたいなトランジスタアンプではKlon系ペダルの持ち味はほとんど発揮できない。もちろん、耳に痛いようなエッジのある音で鳴らすという用途であればJCとKlon系ペダルの組み合わせは最凶にして最強になるとも思うけれど、それは自分のやりたい音楽ではない。

 良いチューブアンプとKlonの組み合わせの醍醐味は、倍音豊かな鳴りを楽しみつつフィードバックを綺麗にコントロールするみたいなところだろう。で、残念ながらそういうことができる機会は自分の場合、演奏が下手というどうしようもない現実もあったりしててほとんど無い。

 Klon系ペダルは腕に自信のある人が使うべきペダルなんだろうと思うし、だから自分にとってはとても縁の薄いペダルでもある。いつか使いこなせる日が来ると信じて練習するしかないのかな…。


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WAY HUGE CONSPIRACY THEORY オーバードライブ ギターエフェクター WM20

半人半獣の絵に象徴される伝説の名機をジョージ・トリップス流の解釈で扱いやすい小型筐体にて製品化。
ゲインコントロールによりギターからの信号と豊かな倍音をミックスし、クリーミーで透明度の高いオーバードライブサウンドを提供します。
ボリュームとトレブルコントロールのシンプルなコントロールながら、自在なサウンドシェイプに調整可能です。(製品紹介文より)

  
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October 07, 2023

ギター弦のテンション感を調整する

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 弦楽器の弦はかなりの張力がかかっているのだけど、これとは別に弦の張りに対する指の感覚の差異が演奏上かなり影響する。

 弦がピーンと張り詰めている感じが好きな人もいれば、ベロンベロンに緩い感じが好きな人もいるだろう。ギターの場合、切れの良いコードカッティングを求めるならテンション感はそれなりに高い方が好ましいかもしれないし、ベンディングを多用するソロを弾くならある程度テンション感が緩いほうが演奏しやすいかもしれない。

 しかしながら、コード弾くときはテンション感を上げて、ソロを弾くときはテンション感を低くするみたいなことは今のギターに備わっているテクノロジーではほぼ実現不可能。どこかでバランスを取りつつ各人の好みのテンション感で固定された調整をするしかない。

 で、やり方は楽器毎に色々あって、ギブソン系ギターなどで採用されているブリッジとストップテールピースが分割された構造のモデルであればテールピースの高さを細かく上下させることでかなり自由にテンション感を変えることができる。一方、フェンダー系のブリッジを採用したモデルだとそういう調整ができない構造なので、ヘッド側のストリングテンショナーの取り付け位置を動かしてやるとか、ストラト型トレモロブリッジを採用したモデルならフローティングの高さやスプリングの強度を変えたりというかなり遠回りな調整方法ぐらいしかない。エレキギター・ベースの弦のテンション感調整についてはネット検索すると色々ヒットするので、各人が納得できるやり方でやるのが良いと思う。中にはそれはちょっと怪しいだろうみたいな調整方法もあるけれど、鰯の頭も信心からという諺もあるので人それぞれ。

 自分の場合、どちらかといえば緩めのテンション感で弾くのが好きなのだけど、持っているギターで1本ブリッジ部を改造したら妙にテンション感が高くなってしまい、あまり弾かなくなってしまったのがある。



 改造した時点で自分でも「以前のイナタイ味わいが無くなってしまい全く違うギターになってしまった」と認識していた訳だけど、それが弦のテンション感が強くなってしまったことに起因しているとは気付かず、遅ればせながらようやく今ごろになって弦のテンション感が強いことに気付いた。

 このブリッジの場合、ベースプレートが3点止め形式で、一番後ろのネジを締めたり緩めたりすることでプレート全体の取り付け角度を調整して弦のエンド位置をサドルに対して相対的に上げ下げしてテンション感を変えることができる。

 ただ、無理矢理改造したため、ベースプレートのネジを回すためには真ん中のサドル取り付けネジが邪魔しているので、そのネジを一旦外す必要があってかなり面倒。一度、サドルを外して適当な感じでベースプレートのネジを回してからサドルを取り付けなおして弾いてみたら今度はテンション感が緩くなりすぎてダメ。またサドルを外してブリッジのネジを回してサドルを付け直す。そんなことを何度か繰り返してようやく自分が納得できるテンション感を得ることができたけどかなり面倒だった。本当ならもう少し微調整したいのだけど、さすがに面倒すぎるので妥協することに(笑)。

 ギターを弾いていて今ひとつ弾きづらいと感じたときは弦のテンション感を色々調整すると驚くほどに弾きやすくなる可能性があるので、興味のある人は根気強く調整してみると良いのかも…。  
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August 08, 2023

JCを真空管アンプのように鳴らすためのオーバードライブペダル探しの現在地

 自分はJC(ジャズコーラス)というアンプがすごく苦手だ。正直に言うと嫌いという感情に近い。

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 なぜか日本国内の練習スタジオやアマチュアも利用できるような小さいライブスペースにはローランド製のJCシリーズギターアンプが常備されている。昔から流通しているのと丈夫で壊れにくいという条件から普及しているのは間違いないけれど、ギターアンプとしては音質に色気が無いし、やたらにクリーンでドライな音は自分の演奏がいかに下手くそなのかを情け容赦なく聞かせてくれる仕様なので、できれば使いたくない。けれどこれしか置いてないところは少なくない。

 なので、いかに嫌いでもJCを使うしかない機会は限りなく多い。仕方がないのでそういうJCの無情な音を誤魔化せるようなオーバードライブペダルをずっと探してきたエレキギター弾き人生でもある。

 で、長年あれこれとオーバードライブペダルを手に入れてみては、JCで使ってみるとほとんど意味無かったねみたいなことを繰り返してきた。これまで手に入れて試してきたペダルとしては、Xotic AC Booster、Behringer TO800(TS808クローン)、One Control Sonic Blue Twanger、Snouse BlackBox(Marshall BluesBreakerクローン)、Rippers KENTA(Klon Centaurクローン)、Caline Pure Sky(Timmyクローン)、BOSS OD-3、Nobels ODR-1、Way Huge Conspiracy Theory(Klon Centaurクローン)、BOSS BD-2、BOSS JB-2、等々。それぞれ個性があり特に真空管アンプ等で使う分には素晴らしいのだけれど、どれも単体でJCにつないで楽しいと感じたことはまず無かった。それだけJCというギターアンプはシビアということなんだろうけれど、ギタープレイが上手い人には自分のこういう気持ちは理解不能なんだろうと思ったり…。

 で、ダメ元で試した次のペダルはWay Huge STO Drive。音の志向としてはNobels ODR-1らしいのだけれど、ODR-1よりもエッジが丸くてちょっとダークな音ということらしい。海外のフォーラムでは音がダーク過ぎて使えねーよというコメントもあったけれど、音がパキパキでクリーン過ぎるJCにはもしかしたら丁度良いのじゃないかという勘が働いて手にれてみた。で、その勘が割と当たったようで、JCにつなげるとJCの個性とSTO Driveというペダルの個性が相殺されて、割といなたい真空管アンプ的なトーンが得られた。もしかしたらこれが自分にとってのJC用オーバードライブペダル探しの終着駅なのかもしれない。

 もっとも、この手の歪み系ペダルは個人によって好き嫌いが激しく分かれるので、自分が良いと感じている音が必ずしも万人に共感されることはないのが難しいところ。とりあえずしばらくはこれでやっていこうかと思う。もっとも、JCじゃないアンプだとSTO Driveはちょっと自分の好みと微妙に違うかもしれないし、全然オールマイティな感じではなさそうなのも悩ましいところ。

 なぜか最近になって新しい公式デモ動画がYouTubeに公開されていたのでリンクしておくことに。




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WAY HUGE STO OVERDRIVE WM25

STOオーバードライブは、シルキーなサウンドのオーバードライブです。往年のナッシュビルのギタープレイヤーに愛用者が多く、ブルースセッションやレコーディングの現場で活躍したオーバードライブペダルを基にジョージ・トリップスがアレンジを加え開発しました。(製品紹介文より)

  
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July 29, 2023

ストラトの回路を改造して2ピックアップでマスターボリューム・フロントトーン・リアトーン仕様にしてみた

 自分はストラトの回路構成がどうも苦手でミドルピックアップを上手く使えないでいたので、思い切ってミドルをはめ殺し状態にして、フロントとリアのみ使えるように改造してみた。

 テレキャスターと同じようにピックアップ切替スイッチを5ウェイから3ウェイに載せ替え、フロントのみ/フロント・リア並列/リアのみで鳴るようにした。

 テレキャスターだと1ボリューム・1トーンの回路になるのだけど、ストラトの1ボリューム・2トーン仕様をそのまま活かして、マスターボリューム・フロントトーン・リアトーンで使えるようにした。ストラトのリアのみで鳴らしたときのキンキンした音があまり好きではないので、リアのトーンをフロントのトーンから独立して少しハイを絞った状態にしておけるようにしたかった。

 回路図を適当に作ってPDF化したので興味のある人は参考にしてください。



 ミドルピックアップは高さを思い切り下げてピックガードと面一にしてしまった。

 とりあえずこれまでのストラトでは自分的に一番使いやすくなったけれど、本来のストラトを好きな人からすると思い切り邪道な感じになったと思う(笑)。  
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July 17, 2023

どうでもいい話:正義は面倒くさい

 我が国には古くから、組織内で横行する社会的な不正義に異を唱えたりそうした事態を外部に告発すると告発した者が裁かれる暗黙のルールがある。これは一人の人間として常識的に考えれば誤ったあり方だけれど、組織という枠組みの中で行動すると全く正しいあり方であり、組織のあり方に反することこそが社会的不正義となる。

 組織というのは、大は国家から小は家族や友達グループなんてのまで全て同じ。組織が異なれば正義のベクトルも変わってくる。最大公約数的に強い正義とか弱い正義とか色々ある。

 エンタメ産業の中でジャニー喜多川問題は最大公約数的にとても強い正義なんだろうと想像する。ここ近年は良識派の親玉みたいな売りでやってきたあの人物もそこには阿ったということだろうと理解している。

 宮崎駿の最新映画はそういう問題を扱っていたりするのだろうか? まだまだ映画館は満員御礼状態なのでしばらく観には行けなさそうだけど。  
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July 10, 2023

中古楽器市場のバブル:音楽好きにとっての迷走

Unknown

はじめに


最近の中古楽器市場は、まるで投資の世界のようなバブル状態に陥っている。いわゆる「音楽好きのための株式市場」とでも言うべきか。中古楽器の価格が異常なまでに高騰し、多くの音楽愛好家やプロのミュージシャンが戸惑っている。本稿では、この状況にシニカルな視点を加えつつ、中古楽器市場の高騰について考察してみたい。

価格の宇宙旅行


中古楽器市場の高騰には、いくつかの理由がある。一つは「希少価値」である。ヴィンテージ楽器や限定版楽器は、まるで宝石のように扱われ、高値で取引される。それに加えて、過去の偉大な音楽家が使用した楽器だとか、伝説的なパフォーマンスが行われた楽器などは、その歴史的な価値から需要が高まる。まるで貴重な芸術品を売買するかのような光景が、中古楽器市場で繰り広げられている。

もう一つの要因は「音色マニア」である。音楽愛好家やプロのミュージシャンの中には、中古楽器ならではの独特な音色を追い求める人々がいる。年月を経た楽器は、その経年変化や使用状況によって個性的な音色を持つことがある。これを知った彼らは、中古楽器市場で独自の音色を探し回り、高額で取引される楽器を手に入れようと必死になる。

影響の波紋


中古楽器市場の高騰は、音楽愛好家やプロのミュージシャンに大きな影響を与えている。まず、予算の制約を抱える人々にとっては、中古楽器を手に入れることがますます難しくなっている。夢のギターを手に入れるためには、財布の中身をかなりの量の現金で埋め尽くさなければならないのだ。

また、中古楽器市場の高騰は、「音楽の普及」という理念に反している。初心者や学生ミュージシャンにとって、手頃な価格で楽器を手に入れることが重要である。しかし、高騰した中古楽器市場では、彼らの夢をかなえることは容易ではない。結果として、音楽の可能性に満ちた若者たちが、予算の制約によって音楽から遠ざかることになるのである。

結論


中古楽器市場の高騰は、音楽好きやプロのミュージシャンにとっては迷走の時代とも言える。株式市場のような波乱に満ちた世界に引きずり込まれ、予算や夢をかけた戦いが繰り広げられている。希少価値や音色の魅力は確かに存在するが、それによって音楽が制約されるのは本末転倒ではないだろうか。

もっと音楽を広めるために、手軽に楽器を手に入れられる環境が必要だ。中古楽器市場のバブルは、音楽の醍醐味を追求する人々を苦しめている。音楽愛好家やプロのミュージシャンが、本来の情熱と才能に集中できるような環境を整えることが求められるのである。



 最近の中古楽器の高騰ぶりについて世間の人はどう感じているのか知りたかったので、AI(ChatGPT-3.5)にエッセイを書いてもらった。で、それなりになるほどと思うような文章が吐き出されたので、そのまま全く修正なしでコピペしてみた。なんというか、個人ブログの文章なんてあと数年もすればこういうコピペだらけになるのかもね……。  
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July 02, 2023

どうでもいい話:世界的な楽器・音楽ソフト業界バブルと円安のダブルパンチ

 この1〜2年、コロナ渦で楽器が売れるという話が盛り上がって世界中の投資ファンドが楽器関連事業を買収する流れとなっているらしい。

 最近をふりかえれば、Moog、Slate Digital、iZotope、Brainworx、Plugin Allianceなどが身売りしたし、Avid Technologyも売却を検討中という話が浮上中。

 ただし、楽器バブル自体はそろそろ終わりの様相があるので、買収された各企業は今後業績が厳しいことになる可能性は高く、投資ファンドは回収のために色々と無理な注文を経営に押しつけることになるだろう。結果として、サブスクや高級路線の導入で価格はどんどん値上がりするのに内実は社員の大量首切りで品質ダダ下がりみたいな地獄にならないことを祈るばかり。

 しかも日本円は今のままだと弱くなる一方の未来しか見えない感じなので、基本的に輸入品に大きく依存している楽器・音楽ソフト市場は今後趣味で手を出すには相当贅沢な世界になっていくという予測を立てざるをえない。

 音楽を聴くのもサブスクサービスは基本的にすべて海外企業提供だから、円安になればそれに比例してどんどん利用料が割高になる。遠い昔のように音楽趣味というのはお金持ちの遊びであって、庶民には縁の無いものになっていくのかもしれない……。  
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June 11, 2023

ギターの弦高はどうやって決めるべきか

 しばらく前にリンク弦高調整用のゲージを手に入れたということを書いた。

 こういうツールを基準にして調整するというのは自分的には画期的だったのだけど、その後半年ぐらい色々弾いてみて気付いたのは、ゲージはあくまでも平均的な当たりを出すための道具でしかなく、その後は自分のプレイスタイルに合わせてさらに微調整する必要があるということ。

 なんだか微妙に弾きづらい気がしたのでゲージで当たりを出した後に、今度はちょこちょこ弾きながら微妙にサドルを上げたり下げたりしてしっくりくるポジションを調整してみたら、よりしっくりきた。

 気分次第とのころもあるけれど、人間の手というのはミクロン単位の差を感じることができるみたいなので、このあたりは自分で納得いくまで何度でもやり直すしかないのかなと感じた。

 おそらく季節の違い(暑さ寒さや湿度の違い)でも弾き具合は変わってくるだろうからその都度やるしかなさそうで面倒……。  
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熊谷はるか『JK、インドで常識ぶっ壊される』を読んだ

 書籍タイトルからインドのことをネタにした面白本なんだろうと想像して手にして読んでみたら衝撃的な作品だった。


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JK、インドで常識ぶっ壊される
河出書房新社(2021/12/24)

2003年生まれ。高校入学を目前に控えた中学3年生で、父親の転勤によりインドに引っ越す。インドで暮らした日々を書籍化すべく「第16回出版甲子園」に応募、大会史上初となる高校生でのグランプリ受賞。2021年6月、高校3年生で帰国。本作でデビュー。(製品紹介文より)


 10代の頃にしか持ち得ないだろう感受性でインドという異文化にほぼ真正面からぶつかった激動の記録。しかも最後はコロナというこれも歴史的な大事件に遭遇しての終わりということでインパクトは最大級の代物だった。

 異文化での生活を経験したことがない今の日本の若者が読んでどう感じるのかは老いた自分では全く想像の範疇外だけれど、できればより多くの日本の若い人に読んでもらいたい本だと思った。もちろん大人が読んでも十分に感じいるものがある作品。  
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