November 26, 2021

実験:スチール弦アコースティックギターにナイロン弦を張ってみる

 なんとなくナイロン弦の生ギターが弾きたくなって、ネック細めで弦高も低くて楽そうなエレガットの中古を物色しようとネットであれこれ情報を漁っていたら、スチール弦用に作られたギターにナイロン弦を張っている事例をいくつか発見。

 さらに、ギター・マガジンの2021年12月号の中で鈴木茂がギブソンJ-45にナイロン弦を張っているというかなり邪道(笑)な話も出ていて(P87のピックの記事でさらっと触れられている)、こういうやり方は割と普通に皆がやっているのかもしれないと気づく。そういえば、鈴木茂はストラトについてもトレモロユニットのスプリングを外して木材プレートでブリッジ部を完全にブロックして使っているそうで自分とは気が合いそうだ

 それなら自分もわざわざエレガットを手に入れなくてもうちにあるアコースティックギターで実験できるじゃないかということで、スチール弦ギターのブリッジにも対応可能なボールエンド付きナイロン弦を手に入れて張ってみた。

IMG_0493

 ナイロン弦を張るときの注意点はスチール弦と同じようなつもりでペグポストに巻き始めるといつまでたってもユルユルのままで永遠に終わらないということ。ナイロン弦はスチール弦と違ってすごく伸びるので、ポストに巻き始める時点でピンと張ってそこからペグをぐるぐる回すぐらいでもポストの短いスチール弦ギターだとかなりたくさん巻くことになる。いわゆるクラシックギターのスロットヘッドになるけれど、どうやって巻くと良いかは以下のWebページの記事などが参考になる。

当日弾けるナイロン弦交換

 あとはクラシックギターよりもペグポストが短いウクレレの弦の張り方なども参考になるかも。

 で、なんとか無事にナイロン弦を張ることに成功して弾いてみたら、予想したよりはまともな音が鳴ったので実験成功(笑)。しかし、やはり弦のテンションはかなり低く、真っ当なクラシックギター的な鳴り方とは全然違うし音も小さい。もっとも、この小さくてテンションの低いゆるゆるなところが、逆にポロロンと適当につま弾くには丁度良い感じで自分的には狙ったとおり。スチール弦と違って指弾きでも全然痛くないのも良い。まー、真剣に弾きたい人にはまったくおすすめできないのは言うまでもないけれど…。


 しばらく弾いていて今のところネックが弦のテンション不足で逆ぞりしたりという不具合は出てないけれど、イントネーションがかなり怪しい。仕方がないので4〜6弦だけ、割り箸を削った木片にタイトボンドをまぶして気分だけ硬化させたへんてこりんな補正サドルをかませていくらか誤魔化すことに。

IMG_0496 2

 とりあえず、これで今のところはインチキなナイロン弦ギターのポロンポロンという音を楽しめている。しかし、あまりにゆるゆるだし音程も怪しいので、これに慣れすぎるとちゃんとした生ギターはナイロン弦でもスチール弦でも弾けない身体になりそう(笑)。


Amazon affiliate
ギター・マガジン 2021年12月号

本誌は、鈴木茂というギタリストとはっぴいえんどの価値をもう一度、我々なりのやり方で見つめ直してみたいと思い立った。そこで鈴木に8時間を超える異例の取材を決行、はっぴいえんどに関するすべてを語ってもらうことにした。鈴木茂のはっぴいえんどに対する強い情熱と愛情を、ページをめくりながら読み取っていただければ幸いである。(製品紹介文より)

  

このエントリーをはてなブックマークに追加

November 03, 2021

実験:ストラトをなんちゃってハードテイル化(トレモロユニットからスプリングを無くしてみた)

 ストラトキャスターというエレキギターはブリッジ全体がトレモロユニットになっていて通常はボディの裏側にスプリングが3〜5本張られている。この特殊な構造が実はストラトの独特な鳴り方に大きな影響を与えているのはストラト好きなら多くの人が知るところ。

 しかし、このトレモロユニットが作り出す独特な音質やしっかり固定されないブリッジ構造そのものを好まないギタリストのためにトレモロ無しのハードテイルモデルも存在していて、有名なところでは昔のロバート・クレイのシグネチャーモデルはそういう仕様だった。また、ジョー・ボナマッサがハードテイルのストラト好きを公言している。



 ただ、日本国内市場ではハードテイルモデルはあまり流通していないし、手頃な価格で入手できるコピーモデルで探すとなると相当難しい。

 そこで、ハードテイルにすると音がどう変わるのか試してみたくて、うちにあるストラトで実験してみた。

 実は元からクラプトンモデルみたいにスプリングは張っているのだけど、トレモロユニット自体が動かないように手頃な木のブロック(実は割り箸…)を挟み込んでいて、その状態から単にスプリングを外すと鳴り方がどう変わるのか試してみた。

 で、なんと、スプリングの有無でやはり音質が微妙に変わる。スプリングを外すとちょっとざらついて耳に痛いような高音成分が減ったと感じる。スプリングを1本だけ戻して弾いてからそれを外して弾き較べてみると、やはり高音成分のニュアンスが違う。個人的な好みからすると、スプリングを全部外した状態の方が、すっきりして真っ直ぐな鳴り方に感じる。逆に言えばスプリングが無くなると、皆がストラトに求める「ぽさ」が消えるということなのかもしれないけれど…。

 注意点としては、スプリングを外してしまうと弦アースの結線が途切れてしまいノイズが出てしまうので、これをなんとかしなければならない。一番簡単な解決方法は、スプリング止めに半田付けされているアース線をブリッジブロックの方へ無理矢理半田付けしてしまうこと。これでスプリングが無くても弦アースを確保できるようになった。さらに不要となったスプリング止めの金具も全部外してしまい、ボディ裏がかなりすっきりした(笑)。

strat_back


 ストラトのトレモロユニットは、スプリングを交換するだけで音が変わるし、またスプリング部分を隠すための裏ぶたを外すだけでも音が変わる。当然、スプリングが無くなればまた音が変わる。ストラト(というかフェンダーのエレキギター)は、木ネジだったりネックプレートなんかもそうだけど、色々と音とは直接関係なさそうなパーツでも交換すると音がガラッと変わったりするので、実験素材としてかなり楽しい楽器だと思う。

 残念ながらホンモノとは構造が全く違うので、本来のハードテイルストラトと同じ鳴り方ではないだろうけれど、個人的にはこのスプリング無しの状態がうちのストラトで一番自分好みの鳴り方になったと感じるので、しばらくはこれで弾いてみることにする。


Amazon affiliate
RawVintage トレモロスプリング RVTS-1 / Tremolo Springs

製造から数十年が経っているヴィンテージ・ギターは、パーツなどの消耗品は機能性に問題が生じてきます。これによりパーツの交換が必要になった時に多くのヴィンテージ・ユーザーの皆さんが恐れるのは、パーツを変えたせいで音色がガラリと変わってしまう事でしょう。(製品紹介文より)

  
このエントリーをはてなブックマークに追加

November 02, 2021

エフェクターペダル「Sonic Blue Twanger」は考え方を変えれば結構面白かった

ocsbt

 発売されて直ぐに手に入れたOne Control製のエフェクターペダル「Sonic Blue Twanger」は何度か使ってみたけれど、どうも自分には上手く使えなくてそのまま押入にしまい込んでいた。

 どういうエフェクターなのかについては、One ControlのWebサイトにある解説を読んでもらう方が判りやすいと思うけれど、60年代中期のフェンダー製アンプの音の雰囲気を狙ったプリアンプ的なもの。

 どうしてもオーバードライブ系ペダルみたいにガツンと歪むようなセッティングにしたくなるのが人情だけど、それをやると単に耳に痛い音しか出てこないので、かなり扱いが難しい類のペダルだと感じる。

 なので、オーバードライブ的な使い方を期待して手に入れた人は自分と同じように使わなくなるか、それとももっとドライにすぐ売り払ってしまうパターンが多いのかも。自分も店頭で事前に試奏していれば、おそらくその時点で購入は見送ったのかもしれない。しかし、ネット通販でポチったので入手してみたら上手く使えなかったというありがちなオチ。

 で、長らく押入の中に放置していたのだけれど、ある日ふと思い出して改めてセッティングを色々といじってみたら、もしかしたら割と面白いペダルなのかもしれないという気づきがあった。

 このペダルに用意されているのは「VOLUME」「TREBLE」「MASTER」の3つのツマミと、ボディ横にある「RHYTHM/LEAD」の切り換えスイッチ。厳密にはちょっと違うのだけど、VOLUME=ゲイン、TREBLE=トーン、MASTER=マスターボリュームとほぼ同意で、RHYTHM/LEADでゲインのタイプを変更できる。

 入手してすぐはLEADモードでVOLUMEをガツンと上げて歪ませてみたら個人的に嫌いなタイプのディストーションになるので、RHYTHMモードにしてあまり歪まない感じにして使っていたのだけど、この音が自分にとってはひたすら地味でわざわざエフェクターをかませて使う意味が見いだせなかった。だったらアンプで音作るよねということで全く使わなくなった。

 今回改めて試したのは、LEADモードでVOLUMEをあまり上げず(9時前後)、MASTERも8時ぐらいと低め。というか、このエフェクター、やたらに出力があって、ちょっとツマミを上げると爆音が出るので、MASTERは全然上げられない。現行モデルは3世代目(筐体グラフィックが変更されている)になるので見直しがあったりするのかもしれないけれど、初代モデルはMASTERのポットの抵抗値の選択が失敗してるようにしか思えない。なのでひたすらツマミは低めの設定にせざるを得ないのがもどかしいのだけど、それでギターアンプ側はフラットなトーン設定にしてギターを鳴らしながらTREBLEを9〜3時ぐらいの間で回してスイートスポットを探るという感じ。

 この設定でアンプのクリーンな音に微かに歪みのエッジが乗るような感じで調整してやると、まさにフェンダーのチューブアンプを少しだけプッシュしたようなニュアンスの音になる。なるほど、こういうエフェクターだったかと初めて気付いた(笑)。

 ここからガツンと歪ませたいのであれば、Sonic Blue Twangerの前に、各自好みのオーバードライブ(TS系やブルースブレイカー系が合いそう)、もしくはファズなどを刺してやれば、かなり美味しい音に仕上がると思う。決してSonic Blue Twangerだけで歪みを作ろうとしないのがコツ。Sonic Blue Twangerだけで歪ませると耳障りな音にしかならない。もっともそういう音が欲しい人はそれで良いのかな(笑)。


Amazon affiliate
One Control SONIC BLUE TWANGER ブースター ギターエフェクター

●特徴
・ブラックフェイス期のヴィンテージアメリカンアンプトーンを再現(製品紹介文より)

  
このエントリーをはてなブックマークに追加

September 16, 2021

ママチャリのサドルをスポーツ車用に交換した

 ママチャリに乗るようになってずいぶん経つけれど、ずっとサドルが安楽仕様というかふわふわで漕ぎのロスが出るのが気になっていた。で、ママチャリ入手当時はとりあえずシートポストを交換して着座位置を高くしたのでそれで良しとしてきたけれど、サドルが経年劣化でビニールが破けてきたので要交換となってしまった。

 これを機会に堅めのサドルに交換しようと物色したのだけれど、ママチャリ用では柔らかいことを売りにしたものはたくさんあっても堅めが売りの製品は皆無。まぁ、当たり前か…。

 仕方がないので安めのスポーツ車用サドルを物色することに。ママチャリでも違和感なさそうということでサイクルベースあさひのオリジナルらしい「あさひ クラシックサドル スプリング付きサドル」を選んでみた。あとはママチャリ用シートポストに上手くスポーツ用サドルのレールが合うかどうか不安だったので、ママチャリのフレームで使えそうなポスト径25.4mmでステンレス製のMTB用シートポストの安価なものを手配。

 サドルの交換後に試奏してみると、漕ぎの効率が随分良くなったし、以前のようにお尻がふわふわしないのでコーナーリングでもバシッと決まる感じになった。なかなか気持ち良い。もっともこれだと普通の人はお尻が痛くて乗り心地が悪いし、サドルが高すぎて地面に足が付かないから怖いと感じたりするのかも。ママチャリとしては失格だろう(笑)。

 さて、これでタイヤも交換したら走りがかなり良くなりそうだけど、さすがにママチャリ用でそんな攻めるためのタイヤなんて無いだろうし、あっても無駄に価格が高そうなのでとりあえずはこれで良しとしよう。  
このエントリーをはてなブックマークに追加

September 08, 2021

Mac上でiTunes/Music、Spotify、YouTube等の再生音をDAWへルーティングして音質向上を図る

 Mac上でのデジタルオーディオ再生環境の実験を色々やっていたら面白い結果が得られたのでメモ書き的に書いておくことに。

 要旨としては、iTunes/MusicアプリやSpotifyデスクトップアプリ、もしくはWebブラウザでYouTube等での再生音を、一旦DAWソフトのインプットにルーティングして、そこから外部オーディオインタフェースで音声出力すると、DAWソフトに搭載されたオーディオエンジンの解像度で高音質化を図れるというもの。

 高音質化される理由としては、どうもMacOSのデフォルトのオーディオエンジンよりもDAWのオーディオエンジンの方が音の定位が優れているので、音の分離が良くなり、結果として再生音の解像度がより高くなることにあるように感じる。具体的なメリットとしては、エコー/リバーブ/アンビエンスといった残響音がきれいに聞こえる、左右にパンする音が明確になる、ベースやキックなどが聞こえやすくなる、ミックスで意図されたそれぞれの音の有り様がそのまま再生されるのでボーカルなどが前に出てくる、等々。

 この再生方法を実行するためには、外部オーディオインタフェース、DAWソフト(自分の環境では「Logic Pro X」および「Studio One 5 Prime」で確認済み)、ルーティング用機能拡張(自分の環境では「Soundflower」および「BlackHole」で確認済み)が必須となる。

 設定は、Macのメニュー上で音声出力をSoundflowerもしくはBlackHoleに指定>DAW上で音声の入力をSoundflowerもしくはBlackHoleに指定>DAWの出力を外部オーディオインタフェースに指定。次いでDAW上でステレオトラックを一つ作りインプットモニターをオンにする。

 設定が終わったら、iTunes/Musicアプリ、Spotifyデスクトップアプリ、WebブラウザのYouTube等を再生状態にすると音声がDAW経由で外部オーディオインタフェースから鳴るはず。

 なお、Logic Pro Xの場合、もしかするとそのままではルーティングできず、Mac純正の「Audio MIDI設定」ユーティリティで機能拡張(SoundflowerもしくはBlackHole)とオーディオインタフェースの入力の両方を同時に利用できる機器セットを新たに作って、Logicの設定から入力デバイスに指定してやる必要があるかもしれない。このあたりの挙動がやや不安定。Studio One 5 Primeではこうした問題は無いように思えるがあまり使ってないので断定はできない…。

 また、DAWへの入力が過大となる場合(うちの環境では0.1dBほどオーバーする症状が出た)、Mac純正の「Audio MIDI設定」ユーティリティで機能拡張(SoundflowerもしくはBlackHole)の出力レベルでマスター値を調節して対応できる(現在うちの環境ではマスター値を0.98/-0.4dBにしている)。

 残念ながら各種設定はそれなりに面倒で、試行錯誤が必要かもしれず、誰でも簡単にできるという感じではないけれど、Studio One 5 Primeは無料で利用可能なので、外部オーディオインタフェースを所有している人であればダメ元で試してみる価値は十分にあると思う。

 個人的には、Logic X Pro経由で2トラックに音声を分離し、純正プラグインの「Linear Phase EQ」で超低音とそれ以外に分割し、超低音側をベースアンプへルーティングしてサブウーハー的に鳴らすことでかなり良い結果が得られ、キックやベースが重要な役割を担う音源の再生ではとても満足している。

 【注意】自分の環境ではWebサービスによってはこの再生方法で支障が発生するものもあった。現時点で確認しているのはRadikoとDOMMUNE。YouTubeとらじるらじるは問題ないのでちょっと不思議…。また、Apple MusicとWeb版Spotifyは動作を確認していない。  
このエントリーをはてなブックマークに追加

September 07, 2021

羽根田治「人を襲うクマ」を読んだ

 ツイッターでこの本を紹介する話が流れてきて興味を持ったので読んでみた。


Amazon affiliate
ヤマケイ文庫 人を襲うクマ―遭遇事例とその生態
山と渓谷社

最近はクマの出没が多く、各地でクマの襲撃による被害が頻発している。福岡大学ワンダーフォーゲル部のヒグマ襲撃事故をしっかり検証するとともに、最近のクマとの遭遇被害の事例を追い、生態の解説をする。

文庫化にあたり追記として、著者による最近のクマ遭遇事故の特徴などが追加された。(製品紹介文より)


 最近はご無沙汰しているけれど、昔はよく山歩きをした身としてはちょっと背筋が寒くなるような話が満載だった。

 知人が昔奥多摩の山行でクマと遭遇してかなり焦ったという話をしてたが、その話を聞いたときはあまりピンとこなくてそれは貴重な経験したねぐらいの感想しか思い浮かばなかったけれど、実はかなり危険な事態だったということで、今さらながら大事に至らず良かったなと改めて思った。

 それにしてもここ近年のクマの出没頻度は驚く数字だ。

2016年以降は、ツキノワグマの出没が常態化している。これらの年には、2000〜5000頭のツキノワグマが捕獲され、その多くが殺処分となる。ここ最近でもっとも捕獲数の多かった年は2020年で、実に5795頭のツキノワグマが捕獲された。

 しかも事故も多い。

ツキノワグマでは、先に述べた大量出没年には、100人以上の人間が人身事故に遭い、年によっては数人の方が死亡に至っている。このようなツキノワグマによる高い人身事故件数は、世界中どこを見回しても報告されていない。その意味で、本州で起こっている事態は、世界的にも極めて希有なことと理解できる。

 ツキノワグマがはたして他のクマよりも攻撃的なのかどうかは現時点では不明らしいが気になるデータだと感じる。

 事故が起きる要因の一つとして、人間がクマの活動領域に侵犯することでクマが驚いて防御のために攻撃してくる可能性があるようで、とくに山菜・キノコ・タケノコ狩りといった行動時にこうした事故が多いらしいので、そうした趣味に勤しむ人は要注意ということだろう。

 日頃から山行などを趣味にしているような人は是非この本を一読しておくべきと感じる。  
このエントリーをはてなブックマークに追加

August 28, 2021

Danelectroタイプのブリッジを改造してみた

 「Squier Vintage Modified Jaguar HH」というモデルのエレキギターを少しずつ改造して使っているのだけど、購入当時からずっと気になっていたブリッジ部を改造してみた。

IMG_0186

 このギターはオリジナルのFender Jaguarと違ってブリッジ部がトレモロユニットではなく、6駒サドルのDanelectroタイプになっている。ただ、サドルの可動範囲が狭くイントネーション調整に支障があるなどあまり気に入ってはいなかった。

 改造にあたってはネット上で色々検索してみたら、ギブソンタイプのチューンオーマチックに載せ替えるというかなり大がかりなものもあったけれど、自分の技量ではちょっとそこまでやるのは自信が無い。もう少し簡単なのはないかと探したら、オリジナルのDanelectroのブリッジを改善するためのキットが色々あって、これがなかなか良さそうだったけれど、この方式だと当方のJaguarに載せるためにはブリッジの形に合わせてピックガード加工が必要なのと、ネックの差し込み角度をシム等で変更する必要のあることが判明(ネックの仕込み角度が標準的なフェンダーの浅いものと異なりややギブソン的な深い感じになっている)。これはこれでちょっとハードルが高い。

 他にもっと簡単な方法はないかと調べていたら、ダンエレ型のブリッジベースはそのまま活かして、サドルだけテレキャスター用の3WAYタイプに付け替えるという手法を発見。作業でもっとも面倒なのはサドルを固定するためのネジ穴を3つ開けること。これならバイスでブリッジベースを固定して気長にゆっくりとハンドドリルで穴を開ければなんとかなりそうだったので早速試してみることに。テレ用サドルのネジ直径は3ミリだったので、3ミリの金属用ドリルでじわじわと穴を開けてみたら上手くいった。

IMG_0476

 これまでブリッジベースは3本のネジを使って、ギター本体に対して斜めに傾けて角度を付けて固定して弦高を調整する仕様だったのを、ベースを完全にボディにピッタリとくっつける形で固定して弦高はテレ用サドルのイモネジで調整。イントネーション調整もオリジナルよりもやりやすくなった。

 新しい弦を張って鳴らしてみたら、ずいぶんと鳴り方が変わった。前はなんとなくビヨ〜ンという味わいの響きだったのが、シャキーンと真っ直ぐな感じですごくソリッドボディなエレキの音に。サスティーンもずいぶん伸びた。なんというか、以前のイナタイ味わいが無くなってしまい全く違うギターになってしまった。この改造が自分的に良かったのか悪かったのかなんとも評価が難しい……。

 まぁ、しばらく使ってみればまた感じ方は変わってくるだろう。


Amazon affiliate
Montreux Brass Tele saddle set テレキャスター用ブリッジサドル 3個セット 9183

弦長補正に効果的な、テレキャスター用サドルのリプレイスメントです。素材はブラスになります。段差で補正するタイプですので、サドルを傾けるタイプに比べ、見た目がオリジナルに近いというメリットがあります。(製品紹介文より)

  
このエントリーをはてなブックマークに追加

July 17, 2021

エピフォンのセミアコ(2010年製Dot)のアンカー抜け

 以前に多少難ありという条件のため格安で手に入れた中古の中華エピフォン製セミアコ(2010年製Dot)のストップテールピースのアンカーが、弦に引っ張られるような感じで2mmほど斜めに抜けてくる症状が出た。そのまま放置しても完全に抜けることはなさそうだけれど、ちょっと見た目が格好悪いし、音質的にどうなのかというのも気になる。それに使ってる途中で完全に抜けたりするとかなり怖い…。

 仕方がないので一度アンカーの状態を確かめるために指で引っ張ってみたら簡単に抜ける始末。まずは木工ボンドで固定を試みるも、弦を張ったらすぐに元通りの斜めに傾いだ状態になってしまった。

 これはアンカーの質そのものがダメなんじゃないかと考え、ゴトー製のテールピースを入手したところ、ボディに埋め込まれるアンカー部分の長さがエピフォン純正とゴトー製では5mm以上も違うことが発覚。

IMG_0468

 これだけ長さが違うと打ち込み後の強度でもずいぶん差が出るだろう。試しにボディ側のアンカー穴の深さを調べたところ丁度ゴトー製がきれいに全部収まるぐらいの感じなので、純正アンカーはお役ご免としてゴトー製を打ち込むことにする。

 今回のアンカー埋め込みでは補強として硬化後にしっかり固くなると言われている米国製タイトボンドを使ってみた。国産の木工ボンドは硬化後も比較的柔らかいためこういう用途には不向きらしい。タイトボンドによる補強の仕方は以下の動画を参考にしつつ、前後斜めに傾ぐ症状に合わせて薄い紙(新聞紙を使った)の貼る位置を工夫してみた。



 アンカーを打ち込んだ後は念のためタイトボンドの硬化時間として24時間ほど置いてからスタッドをねじ込み、新しいゴトー製テールピース(せっかくなので評判のいいアルミ製を選択)で弦を張ってみたところ、なんとか持ちこたえて以前のようにアンカーが抜けてくることはないようだ。完全な素人仕事なのでそのうちまた抜けてくる可能性は低くないのかもだけど…。

 以前にリペアショップで相談したら、本格的に対処するなら今のアンカー穴を木材で埋めてから改めて新しい穴を開ける作業となるため、費用が相当高くなるということで、それだと難あり中古で本体を買ったときの価格の倍程度では済みそうになく断念したことがある。ギブソンのヴィンテージものとかならそこまでやるのは当然だろうけれど、さすがにこのギターでそれは厳しい。

 新しい弦を張って試奏した感じでは以前よりも音の減衰が伸び、響きもきれいで濁りが少なくなったように聞こえる。もちろんこれは苦労してパーツを交換したがゆえの単なる思い込みかも。けれど少なくともアンカーが演奏中にすっぽ抜ける不安が少しだけ減ったので今回の試みは成功ということにしておこう。


Amazon affiliate
フランクリン タイトボンド 115mL
フランクリン

【特長】
・塗り易く、作業がはかどる木工用ボンドです。
・乾燥が早く、圧締が短時間ですみます。
・耐久性、耐溶剤性、耐水性、研磨性に優れています。
・木、紙、布、竹、皮、コルクなどの接着や発泡スチロールと木、紙などの接着に使用できます。
・プラスチック、金属、ゴム、シリコン樹脂、フッ素樹脂には使用できません。(製品紹介文より)

Amazon affiliate
GOTOH テールピース GE101A ニッケル
GOTOH

Tune-O-Maticオールドタイプのアルミ製テールピース。
軽量かつ音質面にも優れたモデル。(製品紹介文より)

  
このエントリーをはてなブックマークに追加

July 14, 2021

PC用ディスプレイでHDMI接続ができないのは液晶側のプラグ端子の破損だった件

 うちのPC用ディスプレイは某台湾メーカー製で安い割に店頭でのデモで画質が良かったので10年ぐらい前に購入したのだけど、購入当初からなぜかアナログD-sub接続は絶好調でもHDMI接続が不調で、ずっと自分のマシン(Mac)の不具合なんだろうぐらいに思い仕方なくアナログ接続で使い続けてきた。

 しかし、数年前に購入した中華製の安いプロジェクターはそのMacからでも何の苦労もなくHDMI接続できることが判り、なぜ当のディスプレイだけはダメなのかずっと謎だった。思い出す度にその問題に該当しそうな事案を日本語と英語でWeb検索して色々調べることもしたのだけれど、なぜか良い情報が見つからない。

 で、先日まさかとは思いつつ、ディスプレイ側のHDMI接続端子を目視してみたところ、端子の金具が一つ浮き上がって完全に奧へ押しやられるような形に曲がっているのを発見。これだと信号が切断されたままになってしまう。ダメ元で細いマイナスドライバーなどを使って辛抱強く折れ曲がった端子を奧から引っ張り出してなんとか元の位置に戻してから接点復活剤を吹き付け、これで最後の挑戦とMacからHDMI接続してみたらあっけなく接続できてしまった。

 これまでの10年間の苦労は何だったんだろう。

 もしかして購入時にHDMIケーブルの接続で失敗してそのときに端子を壊してしまったのだろうか。改めて、この手のケーブルの扱いは慎重にしすぎても慎重すぎることはないなと思い知ることになった。それにしても、かなり安い値段で手に入れたディスプレイだったのであまり気にしてもいなかったけれど、これが高価な製品だったらと思うとゾッとする話でもあるよね……。  
このエントリーをはてなブックマークに追加

June 10, 2021

鈴木智彦「ヤクザときどきピアノ」を読んだ

 刊行当初から読みたいと思いつつなんとなく保留にしていたら1年以上過ぎていた。もっと早く読んでおけば良かったとちょっと後悔。すごく面白かった。


Amazon affiliate
ヤクザときどきピアノ
CCCメディアハウス

『サカナとヤクザ』『ヤクザと原発』などの潜入ルポで知られる52歳のベストセラー・ライターが、今度はピアノ教室に?!
校了明けに観た1本の映画が人生を変えた。
憧れていたピアノをいまこそ弾きたい。
譜面も読めない「俺」が、舞台でABBAを演奏するまでの1年と少しの軌跡。(製品紹介文より)


 著者の作品は以前にも「サカナとヤクザ — 暴力団の巨大資金源『密漁ビジネス』を追う」を読んでいて、並々ならぬ人物であることは確信していたけれど、まさに天才なんだろう。50歳を過ぎてからピアノを始め、わずか1年ほどの期間で演奏会に出られるほどまでになるというのは尋常じゃない。

 本の中では著者が自動車免許をとったときの逸話が出てくるけれど、わずか三週間で試験場で取得したらしい。これは完全に普通の人では真似ができない天才的な所行であり、こういうことができてしまう人の話を読んで自分も同じように今からピアノを始めてみようかという気には全くならないのが凡人の悲しさ(笑)。

 しかし、本書は単に天才肌の人がピアノを歳とってから始めて上手くいきましたという話で終わることなく、いかに音楽を楽しむべきかという心がけについて他ではあまり出会えないような数々の優れた啓示を提示しているところが本当に素晴らしい。楽器演奏をする人だけでなく、音楽を聴いて楽しむだけの人にとってもヒントとなるような話がいくつも出てくるので、まだ読んだことがない人は機会があれば是非読んでみると良いと思う。

 それにしても、著者が出会ったピアノ講師の「レイコ先生」が本当に素晴らしい。多分にかなり脚色があるのは承知でも、この本を読んでいるだけでレイコ先生に惚れてしまう。そして本を読み進むことで著者と同じようにハートブレイクしてしまうのだけど、そのあたりはネタバレになるのでここでは触れない。

 さすがに今からピアノは無理そうなので、いたずらに長年ダラダラといじってきたのに全然上手くならないギターをまた練習しようかなと思う今日この頃。  
このエントリーをはてなブックマークに追加